安らぎは心の中にある

何とかして安心したいと思い、
安心材料になる情報を探す。
あるいは先々の心配を解消したいがために、
予備材料となる情報を求める。
入手する情報によって一喜一憂するということは、
心が乱高下しているということです。
外にある情報にばかり頼るということは、
情報に振り回されてしまうことを意味するのです。
「安心」という言葉が意味するように、
安らぎは私たちの心のなかにあるのであり、
外に存在するものではありません。
自分の内なる世界、
心を見つめ整えていくことによって、
いつしか不安や恐れは緩和されていきます。
落ち着いた心を取り戻せば、
目の前に繰り広げられている光景が
何を意味するのか、
目には見えていない部分を察することが
できるようになっていきます。
情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、
その背景にあるものを推察するようになるでしょう。

『女子の品格』より

写真：魚住心