ほどよくレトロ。秋に訪れたい【八ヶ岳高原ロッジ】
秋の訪れは、わたしたちの旅情をかきたてます。
なかでも高原の短い秋はことのほか美しく、何もかもが詩(ポエム)のよう。
翳りゆくひとときを八ヶ岳高原ロッジで過ごしたのは、10月始めのことでした。
八ヶ岳高原ロッジを訪れると、ある年代の方にとっては何か懐かしい雰囲気を感じると思います。
1975年、わずか15室で開業、その後二回の増改築を経て、現在は68室と2つのレストラン、バーやショップなどもあります。
80年代には別荘ブームも到来して、八ヶ岳一帯は憧れの別荘地でもありました。
そうした中、八ヶ岳高原ロッジはハイソサエティな気分を満喫できる高原のホテルだったのでしょう。
星空が見える?ビューバス付きデラックスツイン
お部屋はデラックスツインにしました。ビューバス付だというので、ものすごく期待したのです。
八ヶ岳といえば星空がとてもきれいでしょう?
お風呂に入りながら星々を眺められるのではないかしら・・・と。
ただ、そこまで窓は広くなく、景色は見られるものの、星空を楽しめるほどではありませんでした。
そういえばお風呂の写真を撮るのは忘れてしまった。(がっかりしたせいかしら・・・)
高原の楽しみといえば、森のお散歩!
八ヶ岳高原ロッジは海ノ口自然郷にあり、広大な敷地は別荘地や自然遊歩道などが整備されています。
このホテルに滞在する楽しみのひとつは、なんといってもお散歩です。
特に美鈴池からは、晴れていれば八ヶ岳もよく見えておすすめ。
連ドラの舞台にもなった八ヶ岳高原ヒュッテ
敷地の中に一段と目を引く近代建築があります。
もともとは1934年、東京・目白に建てられた尾張徳川家19代当主徳川義親公爵の邸宅で、設計は東京国立博物館などを代表作に持つ渡辺仁だそうです。
1968年に移築され、ホテル【八ヶ岳高原ヒュッテ】として開業。1976年にはTBS系TVドラマ「高原へいらっしゃい」(1976年)の舞台となったそうです。ドラマは観ていませんが、このタイトルだけは何となく記憶に残っています。
テレビを観ないので知らなかったのですが、2003年に佐藤浩市さんの主演でリメイク版も放映されたそうです。
80年代の「おしゃれな朝食」を想い出す高原の朝ごはん
八ヶ岳高原ロッジのたまらないところは、なんともいえない昭和感といいますか、ほどよいレトロ感です。
しかも、70年代後半から80年代なかばくらいの、日本が日々なんとなく高揚しているような時代感を想い出すのです。
ディナーもそうだったのですが、特に朝ごはんには、その雰囲気が顕著でした。
朝ごはんの後は再びお散歩。今度は音楽堂へ
ここではとにかく森の中を歩き回るのが楽しい。
というわけで、朝ごはんの後しばらくして、またしてもお散歩です。
今度は森を抜けて音楽堂へ行きました。
八ヶ岳高原ロッジへは車で訪れる人も多いようです。
私は野辺山から送迎バスをつかいました。
このホテルは温泉がないのが少し残念ですが、なんともいえない優しい雰囲気を味わえます。
特に、たぶん、わたしと同じ年代(70年代から80年代にかけて青春していた人)には、「あのころ」と「今」が交叉する、そんな時間を過ごせると思います。
今年も行きたいなぁ。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
石川真理子より。
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