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しゅわしゅわに魅せられて

しゅわしゅわに魅せられて。

新作クリームソーダを毎月のように作ってきてしまった。

それは、お客さんがしゅわしゅわに魅せられているからであり、

作る僕本人も魅せられているからである。

季節が巡り、新しい旬の食材がやってくると、これをしゅわしゅわの中に入れてみたくなる。

鮮やかなシロップと透き通る炭酸水、その中にしゅわしゅわと果実が浮かんでいる。

その上には、真っ白なミルクジェラート。

最後にちょこんと果実を添えれば、食べられる芸術作品の完成だ。

シャインマスカットのクリームソーダ。

地元で作られている宝石のようなシャインマスカットは、炭酸水に入れるとさらに輝きを増す。

フルーツポンチのような趣がある、9月にちょうどいい涼しげなクリームソーダだ。

タカミメロンクリームソーダは、地元産のタカミメロンを使用したクリームソーダ。

普段のメロンクリームソーダをゴージャスにしたような、贅沢さがある。

出荷時期の関係で、今2週間くらいの間だけ出せる、幻のクリームソーダである。

7月が飛んで、6月に遡る。

この地域では6月〜7月にかけて、ブルーベリーが旬を迎える。

紫と炭酸水、そしてミルクジェラートのグラデーションが美しいクリームソーダだ。

甘過ぎないブルーベリージャムにミントを添えて、爽やかに頂ける。

5月、みんな大好きいちごの季節には、県外には出回らない越後姫が旬を迎える。

説明不要の美味しさ。

いちごの断面美と、ヘタ付きいちごがちょこんと乗ったかわいらしさ。

もちろんこのクリームソーダの名前は、いちごのクリームソーダだ。

4月は、桜の時期にちなんで、桜のクリームソーダを。

季節のクリームソーダは、この桜咲く4月から始まった。

もともと季節のプリンをメインに推していたのだが、クリームソーダが人気を呼んだ。

みんなしゅわしゅわに魅せられている。

僕もしゅわしゅわに魅せられている。

でも、やっぱりここが原点にして頂点。

メロンクリームソーダとクリームソーダ。

シロップと炭酸水、ミルクジェラートにさくらんぼのシンプルな構成だからこそ洗練されている。

炭酸水だからこそ、いい。

ただの水ではこの雰囲気は出ない。

しゅわしゅわの気泡に窓から差す光が反射して、きらめくのがいい。

それが浮かんでは消え、浮かんでは消える切なさもまたいい。


僕らはみんな、炭酸水に魅せられている。

これからも魅せられ続ける。

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