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「頑張らない自分には価値がない」を手放す

「頑張らない自分に価値がない」という思い込みを手放す。

直近の自分の課題はこれだな、と思っている。

仕事が終わって家に帰ると、だらだらとしてしまうが、気持ちとしては何かをしたい。

僕は何をしたいのだろうか?

という悩みが最近生まれた。

誰かと話したい、何かを作りたい、なにかすごくリラックスできることはしたい。

そんなふわっとした感じ。

僕は本当は何をしたいのだろう。

僕が本当にしたいことを見つけたい。

と思っていたが、この悩み方こそがそもそもの間違いだったのだと気付く。

暇さえあればなにかしよう、っていう思考になってたけど、よくよく考えれば、僕たちは別になにもしなくたっていい。

ただ、ぼーっとしてたっていい。

僕たちは他人の目や世間体を無意識のうちに前提として織り込み、「何かしなくてはならない気」になっている。

僕らは人間である。

でも、その前に人類である。

動物である。

生物である。

であるからして、寝て起きて食べて寝て起きて食べて、を繰り返せば生命としては維持できる。

つまり、それ以外のことは "おまけ" である。

娯楽や勉強はもちろん、仕事だって本来は無くてもよい付属品なのである。

自己実現、自己表現なんてもっての外だ。

そんなものは人生一切必要ない、とさえ言える。

僕たちはたぶん、世間や他人の声を浴び過ぎている。

SNSを開けば煌びやかな生活が顔を覗き、「何かをしろ」も耳打ちをしてくる。

学校に行けば同級生が、職場に行けば同僚が、「何か」をしている。

そして、自分もまるで何かをしなければいけないんしゃないかと錯覚する。

しかし、先述のように本来はまったくそのような道理、理、ルール、契約はない。

我々は食うこと、寝ることさえ全うし生命を維持しさえすれば、あとのことは完全に自由である。

本当の願いに正直になっていい。

それが、たとえ「働きたくない」であったとしても、何ら恥入ることはない。

何ら後ろめたさを感じることはない。

なぜなら、生きているから。

僕たちに求められている最低限の行いは、生きてこの人類という種を後世に繋ぐことである。

社会貢献や自己表現なんてものは、求められていないのである。

勝手に作り出している幻想である。

だから、「働きたくない」という本当の願いをお持ちの方は、ぜひ本気で働かないを極めてほしい。

どうやったら、働かずに生きていけるのか。

つまり、飯を食い、眠ることができるのか。

それをとことん追求する人生だって否定されるべきではないし、認められるべきである。

あえてここまで極端な論で進めてきた。

この前提に立つと、仕事が終わったあとに家でだらだらとすることくらい何でもない。

勝手にだらだらしてください、という話である。

その代わりに、飯を食うこと、寝ることはちゃんとしてくださいね、ということである。

だとすると、僕らにはこれまでに刷り込まれてきたとんでもない思い込みを剥がす作業が必要である。

油断すると、「何かしなきゃ」という思いがむくむくと湧き上がってきてしまう。

スケジュール帳はぎっしり埋めたくなるし、時間ができれば暇潰しを探し始める。

そしてあろうことか、その暇つぶしの質を追求しにかかる。

とんでもない、とんでもない。

僕たちは、何もしなくていいのだ。

何もする必要はないのだ。

だから、その "本当の前提" を新たに強烈に刷り込むというところから始めないといけない。

あえて「何もしない時間」を作る中で、「これはこれで良いんだな」という感覚を育てること。

この時間は、何もしてはいけない。

「何もしない」をする。

Doing nothing.

まずは、頭の中にくまのプーさんを飼おう。

きっと、「何もしないをしてるんだよ」とやさしく語りかけてくれる。

大量のはちみつを舐めまわしながら。

それは致死量ではないか、という量のはちみつをたいらげながら。

そして、そんな状況の自分に対しても「それでいい」と言ってあげる。

何もしないをする。

それでいいんだ。

魔法の言葉ハッピーセットである。

これだけぜひ覚えて帰ってほしい。

しかし、ここまで書いてきたが、僕は別に頑張ることを否定しているわけではない。

言いたいのは、頑張ることは前提ではないということだ。

何もしなくていい、が前提としてあって、その上で頑張りたいなら頑張ればいい。

何をしないのも自由だし、何をするのも個人の自由である。

そして、頑張りたいときは頑張って、頑張りたくないときは頑張らないという、まったく一貫していない姿勢でもいい。

頑張る自分には価値がある。

そして、頑張らない自分にも価値がある。

そのような前提をまずは僕自身が体に染み渡らせて、無意識の中に浸潤させていき、ついには意識さえしないようになりたい。

そのような姿を見ていただけたら幸いだ。

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今野直倫
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