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お金のかからないことを趣味にするには

今日、店でバイトの子と雑談をしていたときのことだ。

「休みの日って何してるんですか?」

他愛もない会話。

「休みの日かぁ。この前の木曜日って何してたっけな?」

と考え始めたところで、愕然とした。

あれ、僕、何もしていないのでは?

いやいや、そんなはずはない。

僕は家にいるのがそんなに好きではないので、基本的に休みの日は外に出る。

あ、そうだそうだ。

「午前中は海を見に行って、午後からはコーヒー屋でコーヒーを飲んでたな。」

「いい休みの使い方ですね!カフェ店主の休日という感じがします。」

と言われたけど、あれ、僕の休みの濃度めちゃくちゃ薄くないか?

僕の休みが一行で片付いてしまった。

いや、他の日なら何か別のことをやっているんじゃないか?

と思ったけど、海が山や川に変わるだけだった。

確かに、最近ぼーっとしながら喋ったことをYouTubeに記録するということをやっているのだが、それも海か山か川だった。

そして、コーヒーを飲んでいたり、コーヒーをこれから飲みに行くと言っていたりする。

海を見に行く。

コーヒーを飲む。

これが僕の休みの日のすべてであった。

InstagramやTwitterの投稿も遡ってみたが、まったくその通りであった。

疑いようもない。

記録として残ってしまっている。

「え、流石に僕、無趣味過ぎん!?」

と、そのバイトの子とひとしきり話して、自虐混じりに笑い飛ばしたのだが、全くその通り。

でも、逆に考えてみよう。

海を見に行くことと、コーヒーを飲むことをもはや趣味にできているとも言えるのだ。

旅行をするとか、飲みに行くとか、何かをコレクションするとかそういうことではなく。

海を見るのはタダだ。

コーヒーはいくら高くても1,000円はしない。

一日ゆったり時間を使って満喫して、たったの1,000円以下で過ごせてしまうのは、それはそれで凄い能力ではないだろうか。

今日は、なぜ僕がお金のかからないことを趣味にできているのか、語りたいと思う。

無趣味という虚しさを覆い隠したいがために、偉そうに語ってみたいと思う。

本当は、マリンスポーツやウィンタースポーツを趣味にしている人を見ると憧れる。

釣りもかっこいい。

しかし、どういうわけか僕は休みの日に海を見に行くことと、コーヒーを飲むことしかしていない。

なぜだ。

海まで行ったなら、釣りをしてもいいはずじゃないのか。

釣りでは駄目なのはなぜなのか。

海を見ることと、コーヒーを飲むことでしか満たされない何かがあるからだ。

言ってしまうと、僕の趣味は海を見ることとコーヒーを飲むことではない。

何を言っているんだ、と思われそうだが事実そうなのだ。

僕の趣味は何かというと、考えることだ。

考え事をすることが趣味と言っていい。

考え事をするためには、その趣味自体に考える要素がたくさんあってはいけない。

スポーツなんてどうしたら勝てるかとか、どうしたら良い記録が出せるかとか、どう体を動かせばいいのかなど、考えることが無限にある。

釣りもそうだろう。

どの場所が一番釣れるのか、エサは何がいいのか、など試行錯誤する部分が多過ぎる。

考え事なんてする余地がない。

釣り人紛れて、ただ餌も何も付いていない釣り糸を海に垂らして、ただただ水面を眺めているのは良いかもしれない。

趣味は釣りです。

ただ、一回も釣ったことはありません。

そういう釣り人がいてもいいかもしれない。

本気でちょっと良いなと思ってきたが、釣り竿を買うだけでも結構な出費になるだろう。

この計画は中止だ。

今まで通り、海をただただ眺めることとする。

余談が過ぎたが、僕は考え事をするのが趣味で、そのテーマは僕が毎日更新しているnote書いている内容そのままだ。

そういうことを無限に考えている。

考えているというか、考えてしまう。

だから、考えられていない考え事の種のようなものが頭に山積してくると、それを考えないことには気持ちが悪くなってしまう。

だから、一人になれる休みの日に、海に行ったり、コーヒーを飲んだりして一人になるのだ。

お金のかからないことを趣味にするにはどうしたらいいのか?

その答えは、無限に考え事をすることだ。

考え事は生きている限り尽きない。

僕の大上段の考え事のテーマは、「どう生きるのが僕らにとって幸せなのか?」だ。

これは、死ぬときに「あー!僕の人生は幸せだったなぁ!」と答え合わせができるまで、一生答えは出ない。

だから、考え事のテーマとして打ってつけだ。

そして、その下位には暮らしや仕事、人間関係など、あらゆるテーマがぶら下がっているから、一生かかっても考え尽くせない。

「ディズニーランドなんて一日で回りきれないよ〜!」

と思っていたらディズニーシーもあり、そしてさらには海外にもディズニーランドはあり、そしてまた無限の映画がある。

みたいな感覚だ。

一生かかってもしゃぶり尽くせないコンテンツが、そこには横たわっている。

考え事という趣味、楽し過ぎる。

無限に遊び終わらないおもちゃが、無限に転がっている。

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今野直倫
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