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選択に迷ったとき、"ありたい自分" を軸にする
選択に迷ったとき。
例えば大きなものであれば、仕事や結婚、家や車の購入。
小さなもので言えば、今日は何を着るか、何を食べるか、どこへ行くか。
そういった大小の選択が、生きていれば日々に必ずある。
そして、僕たちは迷う。
例えば、家を買おうか悩む。
買ってローンを組むか、賃貸で家賃を払い続けるのか。
ローンを組むとしたら35年ローンで、月に直すと10万円くらいだ。
だとすると、家賃を払うのと変わらないのでは?
むしろ、賃貸は払うのを辞めたら返さなければいけないが、持ち家は自分のものになる。
だったら、買ってローンを組む方がいいのではないだろうか。
など。
どっちが得か、どっちが損か。
どちらが幸福度が高いか。
どうするのが一般的か、世間に受け入れられやすいか。
など。
そういった皮算用をして、かくかくしかじかの選択に対して判断を下す。
しかし、迷う。
メリットデメリットや幸福度、世間的な正しさを軸にしているはずが、その軸が揺らぐ。
なぜなら、それらは一面的ではないからだ。
多面的であり、そして答えがない。
人によってメリットはデメリットになり、デメリットはメリットにもなる。
何をメリットとし、デメリットとするのかも、気分やタイミングで変わる。
幸福度を基準にしたとして、幸福とは何なのか?という哲学的な問いにハマる。
沼にハマる。
そして、具体的なことが進まなくなる。
一般論や世間的な正しさなんてものは、もはや雲を掴むようなものだ。
個々の思想の複合体であり、それはカオスであり、何か一つの答えがあるわけではない。
それは何もないのとほぼ同義である。
とすると、僕らは選択の中で袋小路に迷い込む。
結局、どうすればよいのか。
自分は何を軸とし、何を基準とし、選択をすればいいのだろうか。
僕の答えは、"ありたい自分を軸にする" だ。
自分がどうありたいか。
どういう人間でありたいか。
どちらの選択をすれば、自分で自分を認められる自分であれるのか。
それを全ての中心に据える。
それが心に嘘がなく、自分が自分であり続けられる選択なのではないかと思っている。
たとえば小さなことでいえば、僕は毎日同じズボンを履いている。
(もちろん、言葉の通りの同じズボンではなく、デザインが同じズボンという意味だ。洗濯はしている。)
それは、毎日の服選びに時間をかけないという選択である。
世間の目を基準としていたならば、毎日違うズボンを履いたほうが良いに違いない。
そちらのほうがファッショナブルで、おしゃれだという評価を受ける。
また、世間一般的には制服でもない限り、毎日違うズボンを履くだろう。
しかし、そうではなく "自分がどうありたいか" を軸に判断をする。
僕は、時間が何よりも一番大事だと思っている。
そして、服を選ぶ時間よりも、自由な時間を楽しめる自分でいたい。
何をすべきとも言えない時間。
何からも自由で、そのときの気分で何をするかを選べる自分でありたい。
そういった自由な人間でありたい、というのが僕のありたい姿だ。
だから、世間的にどうとか、どちらが得かという基準は置いておいて、自由な自分でありたいというありたい姿を軸にする。
それは、ズボンの選択だけではない。
休みの日はなるべく予定を入れないようにしているし、そんなに親しくない人から誘われた飲み会は断るようにしている。
その分、自由な時間が増えるからだ。
それによって自由な自分、というありたい姿を保てるからだ。
大きな選択で言うと、僕は教員を辞めて、また自分で立ち上げた会社を辞めた。
今は個人事業主としてカフェをやっている。
その選択も、自由でありたいという、ありたい自分を軸にした判断だ。
通勤電車に拘束されなくて済む。
社員を抱えたり、ざまざまな枷を抱えたりしなくて済む。
自分で営業時間を決められる。
すべて自分だけの意思決定で、メニューや内装を決められる。
そういった状況が、自由であるという自分をつくってくれる。
この軸さえあれば、どれだけ高額な年収をちらつかされようとも、どれだけ重要なポストを与えられようとも、答えは決まっている。
自由である自分、というありたい姿が担保されなければ、答えは必ずNoだ。
つまり、ありたい自分を軸にすれば、選択に悩むことは少なくなる。
もちろん、その軸自体がぐらつくこともあるだろう。
ただ、その軸自体に悩み、考え、乗り越えることで、軸はより強固なものになる。
雨でぬかるんだ地面が、かえって固くなるように、より強いものとなる。
その思いが、いつでも胸にある。
それを強く信じて生きていきたいと思う。
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