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心を自由にする「赦し」の極意(013)

こんにちは、紺野うみです。

人生の中で出会う人というのは、必ずしも「人格者」で「素敵な人」ばかり……というわけにはいきません。

例えば道ですれ違う人や、電車に乗っていて遭遇するような人の中に、あなたの心を嫌な気持ちにさせたり、怒りを感じさせたりするような人が登場することもよくある話。

自分自身がなにか悪いことをしたわけでもないのに、誰かの八つ当たりや憂さ晴らしに、つき合わされてしまうことだってありますよね。

でも、そういうときこそ、一方的にこちらが怒ったり凹んだりするのは、なんだか虚しいし苦しいものです。

だから私は普段から、酷い人に遭遇したときほど、「憐れみと赦し」を意識するようにしているんです。

これは、自分の人生を守り、より幸福に生きていくためのコツでもあるから。

今回は、善くない人や状況に「心の自由」を奪われないための、ちょっとした秘訣をお話していきましょう。


時折、出会ってしまう「酷い人」

多分、皆さんも少なからずあるのではないでしょうか。

初対面の名前も知らない誰かに、ちょっとした瞬間に、不快な感情にさせられてしまった経験。

都心の電車内やターミナル駅なんかは、遭遇率が高いですよね!

明らかに悪意を持ってわざとぶつかってきて、謝りもしない人だとか。

自分自身が被害に遭わなくても、人と人とがそういったことでトラブルになっている、殺伐とした様子を見かけることも珍しくありません。

誰だって、そんな人と出会いたいわけではないはず。

でも、そういう人との遭遇を「完全になくしたい」と思っても、それは「そもそも人と接触しない環境」にいない限り、なかなか難しいものです。

じゃあ、そんな出会いがあったときは、どうすればいいの?

嫌な気持ちにさせられたまま、もっと酷いトラブルに巻き込まれないように、黙ってこらえるしかないの?

そんな風に思いますよね。だって、そんなことになったら当然、悔しいですよ。

何も悪いことをしていないのに、どうして一方的にそんなことをされなきゃいけないんだろう、って。

ぐっとこらえたとしても、後味の悪い感情がしばらく残ってしまったりするはず。


「怒り」を凍結させず「憐れみ」に転じる

私だって、そういった「誰かから理不尽なことをされた場合」には、まず一番に「怒り」が沸くことが多いです。人間ですものね。笑

でも、その後にいつも、意識してやっていることがあります。

それが、できるだけ即座に「怒り」→「憐れみ」の変換を行うこと。


「信じられない、なんて酷い人なの!」

ここで終わってしまえば、自分の気持ちはいつまでたっても後味の悪い状態のままですよね。

それでは、どうするかというと……?


「信じられない、なんて酷い人なの!」→「気の毒に、いつもこんな風にイライラしているのかな……」

このような形で、感情を「憐れみ」にシフトするのです。

つまり、そのメカニズムを身も蓋もなく説明すると……。

怒りを怒りという「感情」のまま凍結させないで、「思考」にきちんと橋渡しをしてあげることで、自分の中で「嫌な目に遭ったこと」の理由を探して、その経験を昇華させてあげることができるということなんです。


それだけで終わらずに、次のような「想像」までできたら、かなりの自己コントロール上級者。

「信じられない、なんて酷い人なの!」→「気の毒に、いつもこんな風にイライラしているのかな……」→「どうしてこんなに、乱暴な心になってしまっているんだろう?」→「これまでの人生、嫌なことばかりが続いて心が荒んでしまったのかもしれない」


加えて、次のレベルまで行ったら、もうあまり怖いものは無くなるはず。

「信じられない、なんて酷い人なの!」→「気の毒に、いつもこんな風にイライラしているのかな……」→「どうしてこんなに、乱暴な心になってしまっているんだろう?」→「これまでの人生、嫌なことばかりが続いて心が荒んでしまったのかもしれない」→「自分がこんなことをしてしまう側になっていなくて、本当によかった」→「自分はとっても恵まれて生きているなぁ」


ね?

この流れを行うだけで、自分の中だけでちゃんとその出来事に対して、ある程度の処理ができてしまうわけです。

上手くして「自分は恵まれているんだな」という結論まで到達できれば、理不尽な相手からの悪意や悪行そのものは、自分の中で大して意味を成さなくなります。

人生は分からないものですから、歩んできた環境や出会った人たちに恵まれず、自分の中に愛情を育んでくることができていなかったとしたら、誰がそんな「酷い人」になっていたとしてもおかしくないのです。

そう思えば、むしろ「自分が相手の立場」でないことは、とっても尊くてありがたいことなんですよね。


「酷い人」に気づかされ、学ぶことは多い

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