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ストーリー仕立ての歌を作っています。


メッセージ・ソングというのが僕は昔からあまり得意ではありません。そもそも歌詞を書くという行為そのものにも苦手意識があります。といってももう結構な曲数書いているんですが、いつまでたっても作詞を得意と思った事は無いんです。

僕は昔から文学が好きで小説を何冊も何冊も読んでいるので、文章を読んだり書いたりすること自体は嫌いでは無いんですが、歌詞となるとまた話は変わってきます。1番困るのはなんといってもテーマですね。

世の中の歌は大まかに応援歌的なものやラブソングやメッセージソングなどの種類に分けられるかと思いますが、僕はこの3つのどれも好むものではありません。

まずラブソングは自分が書くには恥ずかしすぎますし、すでに世の中に大量に溢れかえりまくっているので、今更自分が書く必要性は全く感じられません。

次に応援歌ですが、がんばれとか負けるなとか言うのは簡単ですが、でも現実には人はくじけたり負けたりします。どんなに頑張ってもかなわないこともたくさんあります。そういった現実を無視した無責任な応援は僕にはできません。

最後にメッセージソングですが、これも僕にとっては書くのが非常に難しいジャンルです。例えば環境問題をテーマにしたメッセージソングを書くとします。確かに環境に悪い事はなるべくすべきではないし、環境を守ろうと訴えるのは正しいことですが、僕が気になるのは果たして自分にそんなことを言う資格があるのか?と言うことです。

すごく大雑把にsave the earthなんて歌っちゃったとしても、僕は普段燃費の良くないガソリンエンジンの車に乗ってますし、その点だけでも人前で声高にそんなことを言える資格はないと思いますので、故にメッセージソングは得意では無いのです。

ではどんな曲を書くべきなのか?どんな歌を歌うべきなのか?と考えました。たどりついた答えは、小説のような歌詞を書けばいいんだということでした。短編小説のようにストーリーを考えてそれを歌えばいいんだと。そこから何かを聴く人が感じ取ってくれれば最高だと思います。

1つお手本を挙げるとしたら「アンダルシアに憧れて」と言う曲を覚えていますか?ブルーハーツのギタリストの方が作った曲ですね。あの曲は完全にストーリーになっているのでわかりやすい1つの例としてあげることができます。

まぁそんな感じで僕もストーリー仕立ての曲を書きました。題して

"フィルムノワールの様に"

このタイトルだけでまるでハードボイルド小説のようだと思いませんか?フィリップ・マーロウでも出てきそうですよね?よかったらご覧になってください。

まるで映画を観る様に、小説を読む様に、聴いて頂けたらとても嬉しいです。

えっ?あっ!曲調ですか?ブラジル系ラテンポップです。ボサノバっぽくもあります。ブラジル音楽お好きな方にはMPBっぽいと説明する時もあります。


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城南画報
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