時代毎に流行りのメロディーがある。
音楽にももちろん流行があります。
70年代風ハードロックだったり、ディスコサウンドだったり、レゲエだったり、パンクだったりと時代毎に色々ありました。
でもメロディー(歌の)は意外と普遍的というかあまり流行の影響を受けない…というか受けにくいと思うのです。いや、思っていました。今までは。
僕の分析では1940年代から2020年代に至るまでの80年間の大衆音楽の歴史に於いて、ラップという手法が発明される以前と以後では、メロディーの成り立ちや役割は大きく変わったと考えます。
それぞれ具体的に考察してみましょう。
ラップ以前
メロディーとは音の高低と長短で出来ており無音(間)があるから成立するものでした。まるで版画の原盤って言うんですか?いやハンコの方がわかりやすいですね。凹みがあるから出っ張った部分が印刷されるという…あれと同じですね。
ラップ以後
メロディーから音の高低はともかく長短の長の部分が減少し、間に至っては激減したと思います。2小節ずっと16分音符だったりとか。特にここ数年の曲は音がパンパンに詰め込まれている印象です。
何故でしょう?
ラップで語られる内容は、歌われる歌詞よりも写実的と言うか現実的な印象です。歌詞の場合は抽象的なものや難解なものも散見されます。
現代では、かつてジム・モリソンやレナード・コーエンが書いた様な歌詞ではなく、自身の生活に密接したより現実的で親しみ易い言葉が求められているのではないでしょうか?
そのような言葉を歌詞にすると日本語の場合どうしても言葉数が多くなります。なので音数が増えてしまう。でもラップを経験している耳にはそれも普通に受け入れられる。
故に昨今は16分音符が続く様なラップ的なメロディーが流行なのかな?と思います。
要するに歌メロがラップにどんどん接近して今や垣根は殆どなくなったって事なのでしょうね。
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