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不妊治療の経験を振り返って(体外受精・顕微授精)


5回目の人工授精の結果を受け、私たちは体外受精を行うことを決めました。6回目を行っても同じ結果になるのではないかと思ったし、さらに妊娠・出産はできるだけ年齢が若い方が良いことを知っていたからです。当時私は32歳で、一度の体外受精でうまくいけば33歳で出産できますが、何度も繰り返すことになれば高齢出産とされる35歳はすぐそこ。そうした点を踏まえて、比較的自然妊娠に近い人工授精を諦め、体外受精にステップアップすることを決めました。このタイミングでAMHの検査を受けたところ、結果は4.63NG/MLでした。


体外受精の精神的な負担

体外受精は人工授精の比ではないほど精神的に負担が大きいものでした。その原因は「なぜ私だけが」という感情と、薬の量です。健康な体なのに、どうしてこんなにたくさんの薬を服用しなければならないのかという思いが常にありました。それに対して夫側は何もする必要がないのがもう何と言うか。。。

ちなみに夫はとても優しい人です。クリニックに通う日はいつも感謝の言葉をくれ、体調を気遣ってくれました。私が落ち込んでいるときは話を聞いてくれるし、夫の対応に不満を持ったことはありませんでした。それでも、辛い気持ちは拭えませんでした。よほど「妊娠したい」と強く思える女性でないと、妊活には前向きに取り組めないのではないかと思います。


採卵前の投薬と準備

採卵前には、ゴナールエフという自己注射、クロミッドという錠剤、ボルタレンという坐薬、スプレキュアという点鼻薬、そしてクリニック外で購入したラクトフェリンのサプリを服用しました。妊活期間を通して葉酸サプリも服用しています。自己注射が最も苦痛で憂鬱でした。夫に見られたくなくて早起きして一人で行っていたことも良くなかったのかもしれません。

ラクトフェリンはクリニックでも購入できましたが、保険適用外で高額だったため、自分で楽天で購入しました。子宮の状態を良くしてくれると言われており、クリニックでも購入を勧めていたので、服用しないよりは良いのだろうと思います。

ラクトフェリンや葉酸サプリの購入品はこちらで紹介しています

採卵の日

そして迎えた採卵の日。痛み止めを入れているはずなのに痛かったです。卵巣の位置が裏側にあったようで、そこから引っ張り出す必要があったため、こねくり回されて痛みを感じました。採卵数は9個でした。この日の精子の運動率は18%(調整後は76%)。夫よ、精子の状態を万全にしてほしかった…と本当に思いました。私のモチベーションに関わるのでね。でも、調整してもらえるので夫には何も言わずにおきました。実際、夫は毎回運動率の結果に反省していましたし、どうせ何もできないのだから言う必要もないかと。ちなみに薬嫌いな夫は、人参ジュースを飲んで対策していたようです。運動率を上げる効果があるとのことですが実際のところどうなのか。というか効いてないじゃんってね笑

採卵した9個の卵子は、体外受精4個、顕微授精5個でお願いしました。精子の運動率があまり良くなかったため、念のため顕微授精を多めにしました。どちらを何個にするかは、先生と相談しながら自分で決めることができました。また、タイムラプスとIMSIという先進医療を使用することも決めました。先進医療は保険適用外なので、それなりに費用がかかります。


受精と胚盤胞の結果

結果として、6個の受精(体外1個、顕微5個)に成功しましたが、胚盤胞の作成で脱落したものもあり、最終的に凍結できる胚盤胞にまで達したのは1個のみでした。その1個は体外受精で成功したもので、グレードは4AAでした。この受精卵が見事に着床し、妊娠することとなりました。

2024年2月に採卵。4月に移植。こうして5月に不妊治療専門のクリニックを卒業しました。タイミング法を挟みつつ実施した人工授精から体外受精まで丸1年でした。


まとめ

体外受精と顕微授精は、人工授精に比べて身体的・精神的な負担が格段に大きいものでした。しかし、何とか前向きに取り組めたことで、結果として無事に妊娠することができました。多くの薬や自己注射、夫とクリニックのサポートを経て得られた結果です。不妊治療は本当に大変な道のりですが、希望を持ちながら一歩ずつ進んでいくことが大切だと感じました。


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