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夫と乗り越えた悪阻生活


私が経験した悪阻は、相当ひどいといわれるケースよりはまだマシだったのかもしれません。それでも、私の人生の中で1番辛かった体験です。振り返ると、こんな状況でした。

▶ 四六時中、船酔いのような吐き気と嘔吐に悩まされていた。
▶ 枕を異常に高くしないと、胃液が逆流しそうで眠れなかった。
通院はタクシー(夫の付き添い必須)を使っていた。
2日間の点滴で回復し、入院には至らなかった。
悪阻期間は約2か月で、その2週間後には体力もかなり戻った。


悪阻の始まり

不妊治療専門のクリニックに通い始めて約1年。体外受精で成功した凍結胚盤胞の移植から2週間後、判定日を迎え、妊娠が確定しました。妊娠5週目です。自然妊娠ではないため、この命が簡単に得られたものでないことを痛感しており、流産などに対して非常に不安を抱えていました。

それから1週間おきに計3回通院し、不妊治療専門のクリニックを卒業しましたが、通院中も悪阻による吐き気と戦っていました。体調の悪さと不安感から、妊娠を素直に喜べない自分もいました。歩いたり電車に乗ることはできなかったため、片道20分ほどタクシーで通院していました。それも夫の付き添いがあったからこそ行けたもので、私一人だったら外出する気力も元気もありませんでした。体重も筋力も落ちるばかりで、この悪阻がいつまで続くのだろうかと、毎日ネットで他の人の体験談を調べていました。

そしていつからかスマホの画面を見るだけでも吐き気が襲うようになり、本当に何もできず、ベッドで壁を見ているだけの日々が続きました。


悪阻中の生活(仕事・トイレ・入浴・歯磨き・睡眠)

仕事:テレワークで出勤していました。出勤時間にはパソコンを開き、メールやチャットの返信、業務の遂行、ミーティングなどを何とかこなしていましたが毎日が限界寸前。もし出社する仕事に就いていたら休職は間違いありません。

トイレ:妊娠6週から9週までの間は排便が1回だけでした。10週から13週の間でようやく4回ほど。異常です。便秘を疑いましたが、食べる量が少なすぎたため、この程度の回数だったようです。14週目に入って悪阻が落ちつくと快便に戻りました。

入浴: シャワーは週に1回が限界でした。入浴すること自体が非常に体力を使います。テレワークで外に出ない生活だったので、毎日入らなくても生活することは可能でした。

歯磨き: 奥歯を磨くと吐き気があり、それを利用して吐いてスッキリするということもしていました。とにかく気持ち悪くて動けず、歯磨きすら自由にできない自分が嫌で、夫に泣きついたこともありました。

睡眠:気持ち悪さから早く解放されたいという思いがあり、早めに寝ることが多かったです。頭を高くしないと胃液が逆流してくるような吐き気があり、枕を二つ折りにした上にクッションを2個積み重ね、その上に折った大判バスタオルを敷いて、頭を乗せて寝ていました。夫から見たらとても寝にくそうに見えたと思います笑


悪阻中の食事(週数ごとに食べられたもの)

悪阻中の食事は本当に限られたものでした。通院以外は外に出なかったため、買い物は全て夫に任せです。夫が毎日食べられるものや食べたいものを買ってきてくれたことには本当に感謝しています。悪阻中の食事の記録を週ごとに振り返ります。

妊娠6週目:吐き気はあるものの、まだ嘔吐はなし。食事は水、ポカリ、蒸しパン、ヨーグルト、梅粥、果物(パイナップル、ぶどう、グレープフルーツ、いちご、メロン、冷凍バナナ)が中心。調子が良いタイミングで赤福、チーズバーガー、ポテト、豆腐、かつ丼、ほうれん草のお浸しも少し食べられました。

妊娠7週目:この週に初めて嘔吐を経験。吐いた直後は少しスッキリ。食事は水、ポカリ、飲むヨーグルト(鉄分入り)、スティックチョコパン、ヨーグルト、ゆで卵、果物(パイナップル、いちご、メロン、冷凍バナナ、八朔)が中心。ネットで悪阻に良いと調べて食べたグミ(カムカムレモン、フィットチーネグレープ、ピュレグミレモン)は、私には効果なし。調子が良いタイミングでお稲荷さん、コロッケ、めひかりのから揚げ、しらすトースト、あんまん、お好み焼きなども少しだけ食べることができました。

妊娠8週目:吐くことが日常になってきた週。この週はクリニックを卒業し、産院の初診を受けました。初診で血液検査があり、果物と菓子パンしか食べられない状態で受けたためか結果が悪く、後日再検査となりました。再検査は1週間後と言われたのですが、悪阻が酷くそれどころではなかったため、最終的には2か月後に受けました。この頃から食事量が減り、食べられるものも限られていたため、体力がどんどん奪われていきました。

妊娠9週目:吐き気と嘔吐が続きました。食べられるものは果物や水分が中心で、体力を維持するのが精一杯でした。

妊娠10週目:嘔吐に加え、よだれ悪阻が加わりました。口の中の唾液を飲み込むことができず、よだれを溜めては洗面所に向かい、気持ち悪くなれば吐くという繰り返し。食べ物を口にしても、すぐに吐き気に襲われることが多く、食事らしい食事はほとんどできていませんでした。この週には頭痛も酷くなり、保冷剤を頭に巻いていないと耐えられないほどでした。頭痛は2日ほどで治まりましたが、水分不足が原因だったのかもしれません。

妊娠11週目:引き続き嘔吐とよだれ悪阻、そして胃痛も加わりました。あまりの胃の痛さに、絶食を余儀なくされる日もあり、その後はイオンウォーターや飴、ウィダーインゼリーで何とかしのぎました。この状態で産院でNIPT検査を受けました。検査を希望する場合は10週~15週の間に受ける必要があるためです。

妊娠12週目:ほぼ飲み食いできない状態が続き、ついに点滴を受けることに。産院に行くのは大変でしたが、点滴後は驚くほど回復しました。翌日も点滴を受け、その後は徐々に体調が改善し、ベッドから起き上がって生活できるようになりました。もっと早く点滴を受けていれば良かったのかも。産院に行く手間や注射の恐怖からためらっていたことを少し後悔しました。

妊娠13週目:吐き気が落ち着き、かなり楽になりました。まだ体力は完全に戻っていませんでしたが、少しずつ色々なものが食べられるようになり、体力も徐々に回復していきました。

妊娠14週以降: 吐き気はうっすら残っている日もありましたが、以前に比べたらなんてことない程度。少しずつ動くことを意識し、体力を取り戻すための努力を始めました。


最後に

本当に安定期なんて来るのかと疑いながら過ごした悪阻期間。毎日気持ち悪いというのは、経験していない人には想像もつかないしんどさです。その中で唯一テンションが上がったことといえば、体重の減少でした。悪阻期間で体重はマイナス8キロに。一瞬だけでも「シンデレラ体重」を経験できたことに感動しました。というか、その経験を少しでもプラスに捉えないと、メンタルが保てない、そんな状態でしたね笑

夫の協力があったからこそ、今こうして辛かった悪阻期間を振り返ることができているのだと思います。夫婦って良いなと改めて思いますし、夫が私の夫で良かったと心の底から思います。妊娠は夫婦の絆がより強まりますね。これからも夫を大事にしたいと思いました。


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