それは『愛情磁石だね』
寝起きの私に息子はそう言ってくれた。
4歳の娘は夜中に絶対に私の布団にやってくる。
山から猿が転がってきたかのようにごろごろごろと
2段ベッドの下段からその下に敷いている私の布団に転がってくる。
その勢いはすごい。暗闇にから突如ママー!と叫びながら現れるのは
心臓に悪い。
もう少し落ち着いて来てくれればいいのに
彼女も夢とか暗闇で焦っているのか、いつも急いでやってくる。
たまに転がり場所が悪いと私のお腹や顔面に激突してくる。恐ろしい。
転がりついた場所は彼女にとっては安心の場所。
私の隣でまたすやすやと寝ている。
私は枕も布団も奪われ端の方で体を横向きにして寝るしかない。
いくら場所を変えても彼女はごろごろと私の体にくっついてくる。
そしてとても暑い。自然湯たんぽ。冬には良さそうだがこの夏は暑かった。
夜泣きほどしんどくはないが、やはり睡眠の邪魔をされて
朝はぼーっとする。
たまーに猿が山から降りてこない時がある。そんな時はこちらは快眠。
下段で寝ていた妹が朝になるとママの横で寝ている様子を息子は毎朝見て笑っている。今日もだねって。
息子が言ったように娘は磁石のようだ。
ピタッとくっつく。
睡眠が妨害されるという悩みはそのネーミングによって少し柔いだ。
そうか愛情の磁石なんだ。
そう思ったらくっついて当然。仕方なくも感じるが可愛くも感じる。
ん。待てよ。磁石と言うことは反発する時もある。
愛情は反発することもあるよね。
なんだか息子のネーミングに深い意味を感じてしまった。
今はただ、くっついてくれることに感謝して今日も彼女を待ち構えよう。
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