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婚活アドバイザーは営業職?それともカウンセラー?実態を解説

1. 「婚活アドバイザーの前に、不動産営業をやってみたら?」

ある日、妻から「婚活アドバイザーの仕事をしたい」と相談されました。そのとき、私はほぼ直感的に「それならまずは不動産営業を経験してみたら?」と答えました。当然ながら、妻は「私は婚活の仕事をしたいのに、なぜ不動産なの?」と疑問に思ったようです。

 その疑問はもっともです。特に私の妻のように営業職の経験がない人にとって、その関連性は見えにくいかもしれません。

婚活アドバイザーの仕事は、「アドバイス」や「カウンセリング」だけの仕事ではありません。むしろ、顧客との信頼関係を築きながら、具体的な成果を出していく「営業職」としての要素が強いのです。

この記事では婚活アドバイザー≒営業職というイメージがわかないひとでも理解できるよう、婚活アドバイザーの仕事内容について説明します。


2. 婚活アドバイザーの仕事とは?

婚活アドバイザーは、主に以下の3つの業務を担当します。

① 会員の獲得

  • 結婚を希望する人に結婚相談所への入会を勧める。

  • カウンセリングを通じて、婚活の目的や希望条件をヒアリングする。

  • 入会後の活動プランを提案し、継続的にサポートする。

② 相手の紹介・マッチング

  • 会員の希望条件に合う相手をデータベースから探し、提案する。

  • AIによるマッチングや、アドバイザー自身の経験を活かした紹介を行う。

  • 会員同士の「フィーリング」や「価値観の相性」など、数値化しにくい要素にも配慮する。

③ 交際・成婚のサポート

  • デートの調整やアドバイスを提供し、関係構築を支援する。

  • 会員が迷ったり不安になったときにフォローし、前向きに進めるよう促す。

  • 最終的に成婚に至るまでの流れをサポートする。

婚活アドバイザーは、アドバイスの仕事の傍らで、様々な仕事をしていることをイメージいただけましたでしょうか。(会社によっては、仕事の内容を分業にしているケースなどはあります。)


3,営業の要素が強いのはなぜ?

様々な仕事の内容がある婚活アドバイザーですが、一般的に「営業職」と捉えられることが多いです。その理由は、以下の3つです。

成果が数値(KPI)で評価される
多くの結婚相談所では、以下の数値(KPI)をもとにアドバイザーの活動を推進しています。

  • 新規入会者数

  • お見合いのセッティング数

  • 交際開始数

  • 成婚数

これらの数字が毎月チェックされ、時には目標値も設定されます。カウンセリングの質だけでなく、具体的な成果が求められるのです。

活動が業績(売上)に直結している。

婚活アドバイザーのKPI(新規入会者数、お見合い数、成婚数など)は、売上に直結しています。婚活サービスは入会金・月会費・お見合い料・成婚料などの収益を得るビジネスのため、会員を増やし、活動を活発化させるほど売上が増えます。

たとえば、新規入会者が増えれば入会金と月会費が増加し、お見合いが増えることでお見合い料が発生、成婚につながれば高単価の成婚料が発生します。つまり、アドバイザーの活動量が増え、KPIが向上すれば、自然と売上も増加するのです。

積極的なアプローチが重要
受け身の会員様は、なかなか成婚に至りません。そのため、婚活アドバイザーには以下のような積極的な働きかけが求められます。

魅力的な相手の提案
会員が理想の相手に出会えるよう、希望条件に合うお相手を積極的に提案する。

お見合いへの後押し
迷いや不安を抱える会員に、背中を押すアドバイスを行い、お見合いへとつなげる。

交際継続のサポート
交際初期の不安やすれ違いを調整し、前向きに関係を進められるようアドバイスする。

結婚への意思確認
交際が深まってきた会員に対し、結婚への意思を固めるためのフォローを行う。

婚活アドバイザーは、待ちの姿勢だけでは成果が出ません。会員の希望をヒアリングするだけでなく、適切なタイミングで積極的にアクションを起こし、マッチングを成功させる (PUSH型の活動)ことが求められます


4. 婚活アドバイザーを目指す人へ

婚活アドバイザーを目指す方は、次の3つのポイントを理解しておくと良いでしょう。

① 営業スキルが不可欠
会員の獲得・マッチング・成婚サポートには、営業的なアプローチが求められます。ヒアリング力・交渉力・クロージング力を活かし、会員の結婚を後押しすることが重要です。

② カウンセリング力とのバランスが大切
婚活は「感情」が影響するため、営業スキルだけでは不十分です。
会員の不安を解消し、適切なアドバイスをするカウンセリング力が求められます。
営業とカウンセリング、どちらもバランスよく活かすことが成功の鍵です。

③ 幅広い経験が活きる
営業経験があると成婚までの推進力が強まり、カウンセリング経験があると会員の心理を理解しやすくなります。
また、結婚は、一つの物差しだけでは測れない複雑な選択です。年齢や職業、価値観、ライフスタイル...様々な要素が絡み合います。だからこそ、婚活アドバイザーには人生経験の豊かさが求められます。


5. まとめ

婚活アドバイザーは「結婚の相談に乗る仕事」「婚活のアドバイスをする人」といったイメージが強いですが、実際には営業要素の強い仕事 です。会員の話を聞くだけでなく、新規入会者を増やし、マッチングや成婚へと導くための積極的なアクションが求められます。

成果は数値(KPI)で評価され、入会者数やお見合い数、成婚数が売上に直結するため、営業スキルが必要不可欠 です。そのため、まず営業の基礎を学んでから挑戦するのも一つの選択肢です。

ただ、ここまで読んで「なぜ不動産営業を勧めたのか?」という疑問を持った方もいるかもしれません。営業経験を積むなら、他の業種でもよさそうに思えますよね。

次回の記事では、婚活アドバイザーと他の営業職(特に不動産・人材紹介)を比較し、不動産営業を勧めた理由 を解説します。ぜひ次回もご覧ください。

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