見出し画像

今日の手間は明日の楽しみ

便利にはなったけど

買い物はネット上で済ませられ、銀行預金も手元のスマホで確認ができ、友達と話したい時もメッセージをひとつ送れば良い。
便利になった一方で結果に早く辿り着けるようになったものの、プロセスを楽しむ余裕は失われた。

結局、便利になったお陰で余った時間を使って何をしたいのか?
安い娯楽を求めてスマホへ手を伸ばそうとする時、頭の中にこの質問が響く。

手で触り、足で歩き、匂いを嗅いで味わい、見聞きする五感ベースの日常を取り戻すためには、時間の許す範囲の中で、暮らしの中に手間を加えることが必要になる。

ククサの修理

木を彫って作られたカップ「ククサ」。フィンランド北部の民族に古くから伝わる手作りのマグカップだという。アウトドア用品店でもよく見かける。
このククサ、自然素材だから個体差も木目も同じものは無い。また定期的に油を塗り込むメンテナンスが必要になる。

先日、家にいるククサでお茶を淹れると、素材の木の道管を伝ってお茶がこぼれていることに気づいた。水道の蛇口を捻ったみたいに止めどなくこぼれ出ていた。
対処法としては、コーヒーの粉をククサの中ですり潰して、熱湯を注いで一晩放置し、その後コーヒー粉とお湯を捨て、水漏れを確認する方法がある。
この方法で見事水漏れは解決し、楽々とコーヒーやお茶を楽しめるようになった。おそらく、潰されたコーヒー粉が上手く道管に詰まり、漏れを防いでくれているのだろう。

煙を吐くククサ。

革のオイルメンテナンス

日常の道具として、革製品に囲まれた暮らしをしている。出かける時は、革製のカバンと革靴を履いていく。革靴はビジネスシューズではなくワークブーツなので、むしろ大雨や獣道で力を発揮する。

その日の使用後、豚毛ブラシでホコリを払う。2ヶ月に一度の定期的なオイルメンテナンスに加えて、雨に濡れた日も追加で塗り込む。かなり世話がかかるけど、改めて綺麗になったカバンや靴を見るのは、また次身に付ける時の楽しみを生んでくれる。

いいなと思ったら応援しよう!

こにたん
チップは不要ですので、あなたの生活を豊かにさせて下さい🪴