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禅的生活?

澤木興道全集 第二巻(澤木興道 著)を読んでいる。
本を手に取るまでは全く知らない人だったが、曹洞宗の僧侶の方だったらしい。
宗派が宗派なため、作中では道元の言葉、思想が多く引用されている。

著者は”今この瞬間を生きること”に重点を置き、日々の生活に対してもこのようなことを述べている。

自己の最上最高の生活態度を見失わないように工夫する

「今ここで息が切れても満足」という、生活をギュっと見つめたもの

澤木興道全集 第二巻
澤木興道 著

この心づもりで毎日過ごせたら、どれほどに暮らしぶりが良くなるだろうか。
後悔と不安の板挟みになりがちな今日この頃においては、この書籍にある教示は、何度見ても見過ぎることはない。

今すぐ色々と投げ出して寺社に魂を注ぐのは難しい。
市街地に住む中で、禅的生活に取り組むことは出来るだろうか?

花をただ見ている。
これは禅的生活なのだろうか。

少なく暮らすこと(ミニマリズム)と禅は何か接点がありそうだ。
両者には、暮らす上で経験する心地よさ、人間らしさに共通点があると思う。
日頃のタスクを削ぎ落とし、それでいて怠ける訳ではなくて生活を前向きに捉えると、いつも聴く心の声の更に内側に存在する、自然の声が聴こえてくる。
自分の中に居るけれど、それは決して我執ではなく、自然とか社会に貢献しようという声だ。

書籍の中で、禅(とくに坐禅)とは「徹底的に自己と向き合うこと」であることが繰り返し述べられている。
自分の陰の部分も直視することになると思うけど、その先にはもう一皮むけた、柔軟な心が待っていると思う。

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