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グラビア写真で勝負したいのよ(前編)

 記念すべき初のnote投稿なので自己紹介的な文章を書こうと思います。
すでにご存知いただいてる方々にも 2022年現在の僕の決意表明として読んでいただければ嬉しいです。



 初めまして。ロドリゲス金剛という名前で写真&映像を撮ってます。

一応断っておきますが本名ではないです。東京のサブカルチャーシーンの写真を撮っていた20代の頃から名乗っている いわゆる”アーティストネーム”です。元々は採算度外視でも「自分が撮りたい、興味がある」分野での活動限定で名乗っていたものでした。それが気が付けばいつの間にか、仲良くさせていただいている人ほど僕のことを「ロドリゲス」と認識してくれるようになっていました。

ちなみに本名でもフリーの“職業フォトグラファー“として働いてます。そちらでは仕事と割り切って選り好みをせず、ネジ1本から総理大臣まで ありとあらゆるものを撮ってきました。お陰様で現在は多方面からコンスタントに撮影依頼をいただいてます。自分でいうのも何ですが、それらの経験があったからこそ 今ではどんな被写体でも卒なく綺麗に撮れると自負してます。

ただこの10数年、ずっと心残りなのは「自分しか撮れない作品」を仕事としてほとんど残せていないことです。これは紛れもなく自分自身で招いてしまった状況だと思ってます。フリーフォトグラファーという立場上 仕事を得ることばかりに注力してしまったが故に、ほぼ“受身の姿勢“で仕事を請け負って来てしまった結果 なのだと。

 まさに「少年老い易く学成り難し」(少年ちゃうけど)。
なんて冗談で言ってる場合ではないくらい歳を重ねて来てしまいました。
「俺たちもう終わっちゃったのかな…」いやいや「まだ始まっちゃねぇよ」(※1)
そもそも何を目指してたんだっけ 俺?
これまでの経験も振り返りつつ、久々に自問自答&自己分析を続けた末に浮き彫りになってきた 自分が本当にやりたかったこと。

…それは、

「グラビア写真を撮りたい」

でした。

なんのこっちゃ。。。
と思われた方がほとんどだと思います。

ですが、よく考えてみて下さい。
グラビアです。肌色多めのセクシーなオネエチャン(もしくはイケメン)です。
色気ムンムンです。

…文字にするとなんとも”ゲスい”ですよね。
僕の語彙力の無さも大いに関係しているとはいえ、一般的にもセクシャリティにおける魅力を文章で表現するのは至難の業だと思います。僕の知る限りでそれを成し得てるのは谷崎潤一郎ぐらいかも。ほとんど神の領域。
でも写真・映像なら神ならずとも表現可能だと思うのです。

とはいえ、もちろん簡単なことではありません。
肌の質感表現ひとつをとってみてもかなり高難度です。
まず、対象が体全身なので なんと言っても面積が大きい。並の物撮りの数倍はある。
しかもそこには肉体の美しさを象徴するための重要な要素となる凹凸があるわけで、
それらを計算しつつ、きめ細やかな肌質を伝えるための理想的な光のグラデーションをライティングで描いていく…。かなり高度な撮影技術が問われる世界です。
それも1枚作れば良いのではなく モデルの仕草やポーズ、表情、衣装やシチュエーションを目まぐるしく変えて行きながら1日に何十枚、時には何百枚も撮るわけです。
ここまででもかなり大変ですが、これではまだ「単なるエロ本=欲望のために消費される写真」の域です。
もっと価値を高め 何度も見返したくなるような作品に昇華させるためには、それらを組み合わせて 見る人の心を揺さぶるストーリーを作る─ということはつまり 撮影しながらその展開も常に意識してディレクションしていかなければならない。。。

もはや総合芸術です。
格闘技でいうとMMAです。
右脳も左脳も そしてもちろん体力も、全ていっぺんに動かさなければ為し得ません。

いかがでしょう。
そう考えるとちょっと「グラビア写真」の見方が変わって来ませんか?

 そして、その困難なれどロマンのある世界に 職業フォトグラファーとして経験を積んできた自分の技術と、ロドリゲス金剛として関わってきた いわば”エッジの効いた世界の住人”の皆さんのお力をお借り出来れば─ひょっとして挑戦しても良いのでは⁈
というか「やるなら今しかねぇ」(※2)⁈

しかし、これまでやりたくともほぼ縁のなかった「グラビア業界」。
名だたるカメラマンが群雄割拠するその世界に今から自分が 一体どうやって入り込んでいけば良いのか??仮説を立てつつ今後の展望を自分なりに考えてみました。

 長くなってしまったので続きは次回。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。

(後編に続く)

(※1:北野武監督 映画「キッズ・リターン」の名台詞)
(※2:長渕剛「西新宿の親父の唄」より。ドラマ「北の国から」で主人公 黒板五郎がこの曲を口ずさみながら 一心不乱に井戸を掘るシーンが有名。)

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