おこもり準備
週末のおこもり要請が出ずとも、私は今日買い物に行く
予定だった。それでもながれる都内のスーパーの商品が
空の映像。並んでいるのは子連れの女性か高齢者である。
日中働いている人は、金曜夜や週末に自分へのご褒美を買うもの
だと思っている。お酒やスイーツなど、一週間頑張った自分へ
の報酬である。それがあるからこそ頑張れるし、また来週からの仕事も
取り組めるといううものだ。ワークエンゲイジメントの高い人は
そういった報酬制度を自分なりに課しつつ、仕事へポジティブに
(ネガティブでも)取り組めるのだろう。
例えば、その買い占め映像で流れる人々にも働いている家族のために
買っているのだろう。それが今回の一斉自粛要請でおこもり準備が重なり、
結果買い占めという風な映像になったのかもしれないが、批判は免れない。
だから、並んでいる人々の特徴をカテゴライズし、批判するのだろう。
悲しい現象である。その現象に便乗し、明らかに嘘であろうという情報も
錯綜する。よく言われることだが、情報の取捨選択は割と難しく、
ファクトフルネスを日常で行える人は惑わされることが少ないが、
どうしても伝える媒体などによってもバイアスがかかり、
そこでゆがみが生じる。生じたゆがみは波紋のように急速に広がり、
多くの人の目に触れる機会が多い。
専門外にとって真言を探すのは、砂漠の中の砂金を探すの如くであろう。
そして、私が今から話すのは真実である。
今日、都内スーパーーの買い占めの報道を受け、通勤定期区間の駅前にある
スーパーに寄った。初めて訪れたスーパーで、わりと食材は豊富にあり、
人々も冷静に買い物をしていた。そこで私も安心して買い物をしたのだが、
出会ったのである。
豚の頭に。
テレビの中でしか見たことのない、豚の頭が冷凍され精肉冷凍コーナーに
鎮座され、思わずカメラをむける。
豚の表情はとても柔らかだし、ピンク色である。
誰が買うのだろう・・・?
大いなる疑問を持ち帰路につく。
いろいろイレギュラーな事態が続き、普段の生活ができない
フラストレーションがたまるかもしれないが、普段と違う世界には新たな
出会いがあり、それもまた楽しいと思える日だった。