見出し画像

ワーママの私が、あの頃の気持ちにかえる映画『マネーボール』

ふだん、あまり映画は観ないのですけど、珍しく『マネーボール』という映画を観て、ワーママ数年目のあの頃を思い出して、遠い目をしちゃいました。

※たぶんネタバレは書いてないと思いますが、気になる方はここまででm(_ _)m。

『マネーボール』

2011年のブラッド・ピッ卜主演の映画。お金のない破産寸前の野球球団が、統計の力で、今までの野球の常識とは異なる方法で選手を集める事で、勝ち星を挙げていくというストーリー。

がっかりするほど、統計も数学もまったくわからなくても楽しめます。

私は野球の方がまったくわからない派だったのですが、主人公のビリーの、このセリフに泣きました。

皆 ワールドシリーズを狙う
勝てばシャンパンに指輪

だが我々が この予算で勝てば
世界が変わる

それが望みだ
そこに意味がある

映画『マネーボール』より

当時のアメリカの野球界はお金がすべて。よい選手を発掘してもすぐに潤沢な資金を持つの球団に買われてしまう。そんな中、お金のない球団のゼネラルマネジャーであるビリーのセリフ。お金のない自分たちが勝つからこそ意味があるのだと

あの頃の私

ワーママになって数年目。少しは子育てしながらの働き方にも慣れてきて、周りのみんなが残業前提で、大量の時間を投下して働いているのを「羨ましいな」と思う余裕も出てきた頃。私は時短勤務。働く時間は短くても、空いた時間に英気を養えるわけでもなく、ひたすら育児と家事に追われる日々。まわりも、たいして私に期待してない…気がする。

そんな中、運良く自分の経験が生きる仕事にアサインしてもらえました。たとえ若手男性社員のサポート役程度にしか期待されてないとしても。

この時、私は心の底から「勝ちたい」と思いました。いや、その若手君に…ではなく、もっと別の何かに。時間のない中で成果を残すからこそ意味があるのだと。ワーママである私が成果を残すことに価値があるのだと。

その後、限りある時間を目一杯使って、ちょっとした勝ち星はあげられたような気もするし、そうでもない気もします。サラリーマンの勝ち負けって結局よくわかんないてすよね。若手君、たいしてサポートもせずに、ひとりで突っ走っちゃってゴメンよ。

今の私

そして時は流れ流れ…

最近はそんな怒りに近い感情はかなり冷めて、「ゆるふわでいいじゃ〜ん」と思う時間が増えた気がします。

時短勤務をやめてハングリー精神が減衰したのか、職場の評価制度が変わって勝ち負けがわかりにくくなったからなのか、転職市場が充実してきて会社での勝ちに価値を感じなくなったのか、はたまた自分のキャリアに希望を見いだせなくなったのか。いや、単に子供たちが小学生になってママが一番!な時期の終わりが見えてきて、仕事どころじゃねぇ!ってなったのかも。

そんなとき『マネーボール』を見て、心がチクリと痛んだのでした。

もう一回、頑張ってみようかな。





いいなと思ったら応援しよう!