朝飯前の仕事は一石五鳥以上の価値がある
朝飯前の仕事と聞いて、どういう連想をするだろうか?
私は、外山滋比古氏の本を読むまでは、簡単にできる、難易度の高くない仕事と思っていた。
外山氏は知の巨人として知られている。
帯に“東大・京大で一番読まれた本”とある思考の整理学は、なかなか面白い。
刊行から実に40年近くたっても内容が新鮮だ。
特に、私は自分の思考回路と共通するところが多く、納得感と確信が増す。この本の中に、朝飯前の仕事について書かれている。
要するに、朝ご飯を食べる前にする仕事や活動のメリットを幾つか書いてある。
タイトルが思考の整理学だけに、第一のメリットは思考が整理されることである。
私も、ほぼ毎日、早朝に起きて、色々と仕事や私事を整理する。当日の段取りも合わせて行う。
まず何よりも、朝は静かだ。
仮に夜も場所によっては静かだが、私の感覚では、夜だと次のステップは寝ないといけない。だから、あまり力は入れられない。つまり、寝る直前に思考が活性化してしまうと、興奮と熱量で寝られなくなる。
以前は、私は、仕事に没頭しすぎてアイデアが湧き出てきて、寝られなくなったことは何度もあった。ストレスで寝られなくならないタイプだが、ワクワクして寝られなくなることはあった。
あと、似たような感覚は、ゴルフに没頭しかけたころはのゴルフ本番🏌️♂️の前夜だ。
朝は、色々とやりたいことや新規事業ネタが浮かんでも寝る必要はない。
だから、歯止めはいらない。
外山氏によると、ご飯を食べる前だから、頭が一番活性化しているとある。
確かに、昼食に関しては、今や常識だが頭をクリアーにしておきたいときは、ご飯は食べない。食べ過ぎると、人間は眠たくなるようにできている。
朝食については、考えたことはなかったが、私も例えば、3時に起きたとして、朝食は6時前後なので、3時間は、脳が一番活性化していることになる。
あと、朝早いと何かと余裕ができる。
1日が長く使える。仮に突発的な事が起きても、時間の余裕がある。
普通の人が寝る時間まで使えると考えると、1.5日分ぐらいの余裕がある。
私にとって、何よりもメリットは先手で色々と出来る事だ。
社員やパートナーが活動を始める頃には、私の段取りは終わっているし、今どき、SNSなども駆使して、こちらからのボールはたいてい投げ終わっている。そうすると、とてもスッキリする。
そして、少なくとも、数時間は忘れて予定通りの仕事に没頭できる。
私の平均的なパターンは、午前中は、計画通り進めて、午後あたりから、投げておいたボールが返ってきてから、それぞれに反応していく。
テンポの良い仕事は、ボールは持ち続けてはいけない。
もちろん、想定外のことは常に起こる。トラブルやクレームも発生する。
その日のうちに解決策が見いだせないこともある。創業時は、そういう時は、慌てていたことも多々ある。今であれば、まずは寝る。
そうすると、目が覚めてからいつも通り思考すると大抵の解決策はひらめく。
外山氏の書いている、“朝飯前の仕事”にはメリットが沢山ある。
私は、ものごとは一石二鳥ではつまらない。一石五鳥でないと。というのが持論だ。
朝飯前の仕事は、一石五鳥にはピッタリなのである。
最後に大事なことをひとつ書く。朝飯前の仕事に、納期ギリギリの仕事を持ち込んではいけない。
万が一、寝坊したら一巻の終わりである。
納期ギリギリの仕事は、徹夜してでもやる。そして、終わってから寝る。これに限る。
以上