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健全なビジネスを望む生活者の役割と対策とは

とても心地よいニュースを紹介したい。
有名な動画配信のネットフリックスに関しての日経新聞電子版の記事である。
10月20日の記事の内容に、おもわずエールを送りたくなった。

記事の一部を引用すると、
有料会員に対して、“支払いは続けますか?退会しますか?”という確認をした。という内容だ。具体的には、1、2年アクセスがなくて、支払いを続けている会員に対して、解約しませんか?という親切な問いかけである。

ネットフリックスのビジネスも会員制で、今流行りのサブスクだ。
私は、サブスクがそもそもバズワードと思っているので、このブログでは以降使わないが、身近で考えれば、スポーツクラブの会員制と考えればわかりやすい。

私自身がスポーツクラブを長年利用しているので、よく分かる。こういう類のビジネスには必ず幽霊会員や利用頻度が極めて低い顧客が必ず少なからず散在する。

私も、水泳が習慣化するまでの何年間はそうだった。この期間の支払ったお金を計算すると、結構、ショックを受ける。例えば、5年間、月1万円で幽霊会員を続けると60万円の浪費だ。

実際、私はこういう体験をしているし、仮に年に3回泳いだとして、一回あたりが4万円になる。この数字はちよっとおおきいが、スマホのアプリもバカにならない。使わない有料アプリが結構あったりする。

もちろん、客の立場の自分たちがマメにチェックして、不要なものは即解約すればよいのだが、結構、解約がめんどくさい。しかも、実際に解約しようとしても解約を諦めてしまうようなハードルを設定をしていることも、まだまだ、世の中から無くならない。

むしろ、ECなどにシフトする中で、増えていると思う。

この類のビジネスの仕組みはスポーツクラブならば、目に見えて分かりやすい。極端に言えば、会員が毎日プールに来たら、泳げたものではない。
だから、一定確率の使用頻度を計算しているのはビジネスとして至極当然だ。
悪く言えば、利用率が低い方が利益は出やすいとも言える。

一方、世界中が一気に利用したりすると、ITは通信回線がパンクしてサービスが使えなくなることはあるが、普通には起こりえない。
またITプラットフォーム企業は、不健全なこともしようと思えば幾らでもできる。
今、GAFA筆頭に、このあたりが当局から厳しく是正を要求されている。

こういう背景に機敏に反応したこともあるだろうが、ネットフリックスの動きには大いに賛同だ。

利用頻度が少ない顧客を選別して、プッシュで情報を送ることは、IT企業ならいとも簡単にできる。大事なことは、放置して収入源とするか、積極的にアプローチして、顧客に寄り添い顧客が無駄な料金を払はないようにするか?

ITがなかった時代は、定期購読にしても、こんなことはなかなか起こらなかった。
私も、10数年前に、英語の勉強でCNNの雑誌を定期購読したことがある。読まないままにしていると、みるみる積みあがる。
場所が無くなってきてやむを得ず解約する。これはこれで、どこかで歯止めになっている。
これが電子ならどうだろうか?全く気付かないこともある。

客側としての生活者が気を付けないといけないことがある。そもそも、定期的にお金を払うサービスを利用することに対して、考え方を改めないといけない。サービスを購入するときは、お得感が上回るし、毎月の支払いは面倒で自動引き落としはとても便利である。

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そこにIT社会がどんどん進展している。あれもこれも自動化が進む。使いもしない商品やサービスに知らないところで、お金を支払ってしまうリスクが増大する一方である。

ネットフリックスのような企業が一気に増えることを望むが、それは期待薄だと思う。
産業革命が始まって以来200年もはまっている経済メカニズムからそう簡単に企業側は脱却できない。顧客に使われない、支払っていることを忘れているサービスで経済は膨らんできているのである。もったいない状態は、こういう世界でも存在するのである。

では、どうすればよいか?
自分でチッェクするしかないのだが、如何せん、人間はそういう事は苦手である。
やはり、ITにはITで対抗する。
こんなとんでもない時代には、利用頻度の少ないサービスに対して、警告を鳴らしてくれるソフトウェアが必要なかもしれない。

以上