エッセイ ウマが合う人、合わない人 どうやって付き合うか?
こんばんは!
セミリタイアした医者のじーちゃんです。
今夜は、馬の話ではなく、
ウマが合う合わない💦のお話しをしましょう。
「ウマが合う」とか「ウマが合わない」とかよく言われる。この表現は馬の乗り手からみて、息が合うか合わないかと言うことから生まれた言葉のようだ。気になってAIで調べてみた。
(調査結果は後の方で)
自分は八方美人的な性格で、あまり敵を作らないようにしている。だが敵対していない相手であっても、どうにも苦手な相手と言うのがある。お互いに敵意は無いのだが、できれば接触は避けたい相手なのだ。
避けることが可能な関係性ならば、そうするのが一番だが、相手が患者さんやそのご家族の場合には、医者である自分に選択の余地はない。本来なら、医師は患者さんに対してその様な感情を持ってはならないのだが、医者も人の子。
苦手意識は生まれてしまう。
さて、その様な場合にどうするか?
自分が実践してきたことを振り返ってみると、大体3つのパターンで対応してきたと思うので文字にしてみた。
1つめは、たとえ苦手でも相手に好きな部分を探して発見して、自分から相手のその部分を徹底的に好きになることだ。
どんなに嫌な相手でも、会話しているとその性格や人格とは関係ない部分で「❗️」と思うことが見つかることがある。
「予約して来てるのに、さんざん待たせやがって!」と不機嫌な御老人が診察室に入ってくる。いきなりの悪態だから、こちらも少しムッとする。だが彼が持ってきたバッグを見ると、お孫さんからもらった小さなぬいぐるみのチャームがぶら下がっていたりする。「こんな頑固じじいでも、可愛いところがあるじゃん」、と思うとほっこりした気持ちが生まれる。
「待たせやがった!」という非難はスルーして、ニッコリと笑顔を向けて「◯◯さん、それ可愛いですね。どなたかからのプレゼントですか?」と話を向けるのだ。
そんな会話から始めながら、お孫さんから貰ったチャームを大切にしている◯◯さんを可愛いと思えれば、こちらのもの。
こうすれば、苦手意識を薄めることには成功する。
2つめは、徹底的に逃げる。
これは悪手ではあるけれど、「逃げるは恥だが役に立つ」方法なのだ。
具体的には、相手に嫌われてもいいからと割り切って、徹頭徹尾、正論を語るのだ。相手の立場や主張を忖度せずに、正攻法で攻める。相手の間違いや考えの問題点をズバズバと指摘する。正論なのだから、こちらの舌鋒は鋭い。
相手からすれば、嫌なことを歯に衣着せぬ口調で責められているのだから、相手もこちらに対して苦手意識を持ってくれる。
あちらから担当医の変更を希望してくれたり、転院を申し出てくれたらしめたものだ。ただし、悪態を突かれたり、自分の評判が下がることを覚悟しなければならない。
3つめは、相手に気に入って貰うことだ。
こちらが苦手意識を持っていたとしても、相手が自分を気に入ってくれれば、こちらから相手を蔑ろにするのは難しくなるから。
この作戦では、笑顔がとても大切だ。
徹底的に笑顔だ。
「こいつバカじゃないか?へらへらしやがって」と思われるくらいに笑顔を見せる。
笑顔は相手の警戒心や不安を和らげてくれる。
待たされた事に怒り、その怒りを不機嫌な態度で攻撃してくるような患者さんであれば、先方がこちらの笑顔に拍子抜けしたところで、待たされたことに同情するのだ。
謝罪ではなく、同情である。
謝罪すれば相手の気持ちが収まるかと言えば、そうはならない。謝罪すれば、怒りの矛先はこちらに向かってくる。
相手が自分を敵と認定すれば、相手は敵である自分の言うことを聞いてくれなくなってしまう。だから、患者さんと一緒になって、仮想の敵を非難する。
「いや、本当に待ち時間が長いですよね。予約の取り方が悪いんですよ。いやになりますよ。本当に」と、予約システムや予約の担当者を悪者にするのだ。
共通の敵をつくるために同情したり、協調する過程で、相手が自分の事を味方だと認識してくれればしめたもの!
気に入って貰えることが多い。
この作戦、意外に成功することが多い。
しかし、欠点もある。相手が自分を気に入ってくれた結果、ウマが合わない患者さんとの関係が延々と長く続いてしまうからだ。信頼されて付いてきてくれることは医者としては嬉しいのだが、診察の度に緊張感を感じてしまうのも困ったものだ。
さて、今まで説明してきた事を裏返すと、患者さんにとってウマが合わない医者に出会ってしまった時に医者と付き合う際の極意になるのがお分かりだろうか?
因みに私自身は、ウマの合わない医者に当たってしまった時には、2番目の方法をとることが多い。すなわち逃げることにしているのだ。
それは、いくら優秀であると評判で、クチコミが良い医者でも、ウマが合わないと信頼関係はウマれないと思うから。
それに、医者も患者になるときは人の子だから我慢はしたくない。
「ウマが合わない馬には乗りたくない」のだ。笑
医療界が平和であるように願って叫ぶ。
医師と患者の関係がこじれそうな時には
逃げるは恥だが役に立つのだ、と。
以下、チャットGPTに相談してみた答えを載せて置きます。
相変わらず、つまらない回答ではありますが、ご参考までに。笑
ウマが合うとは?
それなら、馬が合わない人と付き合うにはどうしたらいいの?
お疲れ様でした!