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NatronとCavalryの比較

更新

2020/07/19 公開

お気に入りのフリーソフトNatronとCavalryについて比較します。
どちらもAdobeのAfterEffectの競合フリーソフトとして挙げられていることが多いです。
ただ、使用感や向き不向きが大きく違うのでまとめてみました。

図1

大きな違いについてそれぞれ述べていきます。

価格

現在、どちらも無料で使用できます。
Natronはフリーソフトですので無料で使用できます。

Cavalryは現在ベータ版がリリースされており、これは無料で使用できます。
ただし、会員登録が必要です。
正式リリースは2020年中を予定しており、無料版(書き出しフォーマット、オプションに制限あり)と有料版(サブスク型で16〜20英ポンド)の2つのバージョンが予定されています。

対応OS

LinuxはCavalryは未対応で対応の予定は今の所ないそうです。LinuxでNatronは使用できます。
Mac、Winはどちらも使用できます。

目的

NatronはVFX、コンポジットなどの動画の編集を目的としたソフトです。アニメーションやモーショングラフィックの作成も行うことができます。Blenderなどで作成した3Dアニメーションの編集ももちろん行えます。

Cavalryは2Dアニメーション作成に特化したソフトでモーショングラフィックの作成なども行うことができます。3Dアニメーションの編集は今の所行えません。作成したアニメーションにエフェクトをつけたりする機能もあります。

編集

Natronはノードベースで編集作業を行います。有料ソフトのNukeに近い操作感です。
一方でCavalryはレイヤーベースで編集作業を行います。有料ソフトのAfterEffectに近くなっています。

動画の読み込み

Natronではよくつかわれるフォーマットの動画は大体インポートできます。

Cavalryではmov形式、WebM形式の動画はインポートできますが、MP4など読み込めない形式も多くあります。

アニメーションの作成

Cavalryが最も得意とするところです。
Natronでも行うことができます。

SVGの扱い

読み込み:
Natron、CavalryのどちらのソフトでもSVG形式の画像を読み込むことができます。

編集:
Natron、Cavalryともにノードの編集や作成したオブジェクトごとの編集が行えます。

書き出し:
NatronではSVGを読み込めても、SVGの書き出しはできません。
一方でCavalryはフレームをSVGに書き出すことも、動画を1フレーム1イメージとしてSVGの連番で書き出すこともできます。
SVGアニメーションに変換するならNatronではなくCavalryを使う必要があります。

動画の合成

クロマキー合成などの機能は今の所Cavalryにはついていません。動画の合成はNatronが得意です。
一方でぼかしエフェクトなどの簡単なエフェクト付加はCavalry、Natronどちらでも行うことができます。

動画の書き出し

Cavalryは書き出しのフォーマットの種類が少ないです。ProRes、APNG、GIF、SVG、PNG、JPGの6種類のみ。MP4すらない。
ベータ版でこれなので、サブスク版ではバーンと増えるかも、それとも正規の無料版ではさらに減ってしまうかも??
ただし、SVGで書き出しできるのが大きなメリットです。

Natronは書き出しのフォーマットの種類は選びたい放題です。ただし、SVGには対応していません。

以上

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