甲南読書会_『回遊』第三号発売中

本を読んで、集まり、話す。読書会で出た意見や感想をまとめています。 神戸岡本にある甲南大学を拠点に、学生・教職員・地域の方が集まり離散する流動的なコミュニティ。 甲南読書会ZINE『回遊』ではその活動記録、集まる人々の創作物を掲載。

甲南読書会_『回遊』第三号発売中

本を読んで、集まり、話す。読書会で出た意見や感想をまとめています。 神戸岡本にある甲南大学を拠点に、学生・教職員・地域の方が集まり離散する流動的なコミュニティ。 甲南読書会ZINE『回遊』ではその活動記録、集まる人々の創作物を掲載。

最近の記事

『回遊』第三号発売開始!

 こんにちは。『回遊』第三号の編集長です。  甲南読書会ZINE『回遊』第三号、ついに完成しました! ありがたいことに執筆者が増え、ページ数もはじめて100ページを突破しました。かなりボリューミーになった反面、編集・校正作業が遅れてしまい、八月末発売予定のはずがもう11月……。楽しみに待って下さった皆様、長い間お待たせしてしまい申し訳ございません! これから順次、大学生協や書店で発売を開始していきます。 回遊『第三号』目次・特集1 『ナチスは「良いこと」もしたのか』『〈悪の

    • 大江健三郎『個人的な体験』甲南読書会vol.16

      読書会概要甲南読書会vol.16 課題図書:大江健三郎『個人的な体験』 開催日時:2024年4月25日(木)18:00~ 開催場所:甲南大学iCommons 3F P1 参加者:11名(甲南大学院生2名、甲南大学学部生3名、他大学院生2名、その他学外4名) あらすじわが子が頭部に異常をそなえて生まれてきたと知らされて、アフリカへの冒険旅行を夢見ていた鳥は、深甚な恐怖感に囚われた。嬰児の死を願って火見子と性の逸楽に耽ける背徳と絶望の日々……。狂気の淵に瀕した現代人に、再生

      • 『回遊』第二号内容紹介

        甲南読書会ZINE『回遊』、第二号を3月25日に発売しました。 早速たくさんの方々にお手に取っていただきありがとうございます。 少々遅くなりましたが、創刊号に引き続きデザイン担当者目線で第二号の内容紹介をしていきます! 『回遊』とは、甲南大学のブックカフェで集まった学生たちが中心となり制作しているZINEです。文学・社会学・哲学等に関する特集と個々人のコラム(エッセイ、小論、小説、詩、絵、写真など)が集まっており、「多様なものが多様なままに」載っています。 内容紹介表紙は

        ¥1,000
        • 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』考察ー甲南読書会vol.15

          読書会概要甲南読書会vol.15 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』 開催日時:2024/03/19 開催場所:甲南大学iCommons Book Cafe 参加者:12名(院生2名、学部生3名、職員1名、学外6名) 読書会の記録切符について――第二次稿との違い 「銀河鉄道の夜」を語る上で、第一次稿から第四次稿に至るまでの変遷を欠くことはできません。 賢治は1924年ごろに「銀河鉄道の夜」を書き始め、晩年まで推敲を重ねました。現在一般に購入できる「銀河鉄道の夜」は最終稿である第四

          ソポクレス『オイディプス王』甲南読書会vol.14

          読書会概要甲南読書会vol.14 課題図書:ソポクレス「オイディプス王」(岩波書店、光文社、新潮社ほか) 開催日時:2024/02/27 13:00~15:00 開催場所:甲南大学iCommons 4F Book Cafe 参加者:16名(院生2名、学部生6名、教職員2名、学外6名) あらすじ危機に瀕する都市国家テーバイを救うためオイディプス王は神託を請う。結果は、「先王ライオス殺害の犯人を罰せよ」だった。真相が明らかになるにつれ、みずからの出生の秘密を知ることになる彼を待

          ソポクレス『オイディプス王』甲南読書会vol.14

          『ティモシー・アーチャーの転生』フィリップ・K・ディックを読む―甲南読書会vol.13

          読書会概要甲南読書会vol.13 フィリップ・K・ディック『ティモシー・アーチャーの転生』 開催日時:2024/01/22 16:30~ 開催場所:甲南大学iCommons 参加者:11名(院生3名/学部生4名/教職員2名/学外2名) あらすじジョン・レノンが死んだ日、ラジオからはビートルズの曲がずっと流れていた……。その日、エンジェルは、かつての友人たちを悲しみとともに回想する。死海砂漠で遭難して死んだ義父ティモシー・アーチャー主教。精神の安定を失い自殺した義父の愛人キ

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          2023年読んでよかった本まとめ【甲南読書会の学生4人が選ぶ今年の1冊】

          2023年2月から活動を始めた甲南読書会。 今回は読書会メンバーかつ雑誌『回遊』第2号編集部の学生に、2023年に読んでよかった本を聞いてみました。 「マティルダのイングランド」『聖母の贈り物』読んだ人:文芸学専攻修士課程1年/『回遊』第2号編集長 選んだ本:ウィリアム・トレヴァー,栩木伸明訳,2007,「マティルダのイングランド」『聖母の贈り物』国書刊行会.  アイルランドの作家・ウィリアム・トレヴァーの名前を知っている人は何人いるのだろう。少なくとも、僕は知らなかった

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          坂口安吾『不連続殺人事件』考察_甲南読書会vol.12

          読書会概要甲南読書会vol.12  坂口安吾『不連続殺人事件』 開催日時:2023/12/14 16:30~ 開催場所:甲南大学iCommons 参加者:12名(院生3名/学部生5名/教職員2名/学外2名) 【対話者】 タツカワさん・・・デザインの勉強中。 ヤマグチさん・・・安吾の短編集にハマっている。 カンザキさん・・・太田ステファニー歓人が気になる。 ナツメさん・・・美術と哲学が好き。 ハマダさん・・・旅行好き。 アンドウさん・・・最近話題の小説をローラー。 ⁂以下、

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          12月12日『回遊』発売開始(甲南読書会ZINE)内容紹介

          甲南読書会ZINE『回遊』創刊号は2023年12月12日より発売を開始します。 読書会の活動をなにか文字にしてみよう、と発案があってから約2ヶ月。 編集後記にも編集長が書いているように、まさに試行錯誤の連続で、でも絶対に形にする!という思いでなんとか発行することができました。 本記事では、『回遊』創刊号の内容をデザイン担当者の目線で紹介します! 表紙のデザインそもそも、『回遊』の目標は『BRUTUS』のようなオシャレ雑誌でした。 適度なシンプルさ、ポップさを持ち、カルチ

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          【近日発売】甲南読書会ZINE『回遊』一部公開 「読書会とテーブル」

          甲南読書会に参加している院生・学生・教職員・地域の方などが集まって、「多様なものを、多様なままに」つくる雑誌『回遊』。 本記事では『回遊』発行の経緯と、創刊号に掲載予定の1つのコラムを丸ごと紹介しています。 発行の経緯広報活動を頑張っていることもあって、甲南大学内では少しずつ知名度があがってきた甲南読書会。 しかし、その中身はなにやらよく分からないままで、「読書会ってなにをするの?」「どんな人が参加してるの?」「そもそも甲南読書会ってなに?」など。様々な角度から種々の質問を

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          【ラピスのモデル/精神分析/愛と呪い】村田沙耶香『消滅世界』を読み解く―甲南読書会vol.11活動記録

          読書会概要甲南読書会vol.11 村田沙耶香『消滅世界』 開催日時:2023/11/08 16:30~ 開催場所:甲南大学iCommons 参加者:12名(院生2名/学部生7名/教職員2名/学外1名) 課題図書について 2023年12月9日(土)に甲南大学で「外側に紡ぐ物語 -村田沙耶香さんに聞く小説の世界-村田沙耶香さん公開インタビュー」というイベントが開催されます。 甲南大学文学部チーム「文学、あります」と甲南大学図書館が実施する文学関連の企画は毎年行われているので

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          【セカイ系?】三島由紀夫『金閣寺』考察-読書会活動記録

          読書会概要甲南読書会vol.10『金閣寺』三島由紀夫 開催日時:2023/10/16 16:30~ 開催場所:甲南大学iCommons 参加者:11名(院生3名/学部生3名/教職員2名/学外3名) 以前から、『金閣寺』を課題図書にしたい、とは常々思っていました。 というのも、読書会vol.1『限りなく透明に近いブルー』を実施したとき、学生運動への言及が何度か見られたからです。それはvol.2『風の歌を聴け』の読書会でも同様でした。 1960年代の学生運動を語るとき、三島の存

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          甲南読書会について

          甲南読書会とは神戸岡本にある甲南大学で、2023年2月から活動している課題図書型の読書会です。 甲南読書会は課題図書型の読書会で、指定の課題図書を読んだうえで集まり、感想や意見を交えます。 月に1回、2回程度開催しています。 甲南大学の人文系院生、文学部の学部生が中心メンバーとなって、生協職員、教員、卒業生、聴講生、リカレント学生、甲南大学近隣や神戸市内に住む人、他大学の学生など様々な人が参加しています。 課題図書を読み、読書会開催日に甲南大学に来てくださればどなたでもご