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「オチ」がないので落ち着かない。(ウマイッ

先日、森見登美彦著『夜は短し歩けよ乙女』の舞台を観劇した。

あたかも自分自身もあの「黒髪の乙女」にでもなったかのようなオサレな格好をして、颯爽と会場に向かったわけである。

脚本・演出は劇団ヨーロッパ企画代表の上田誠氏。

「先輩」役は女方を中心に歌舞伎でご活躍されている中村壱太郎氏。

「黒髪の乙女」役は乃木坂46の3期生である久保史緒里氏。

「李白」役はご存知竹中直人氏。

という最上級の配役である。

原作のあの「これは小説だからこそ深みがあり旨味があるんだ!」と言わんばかりの面白さをどう舞台化するのか非常に楽しみだったので、ものすごい速さで仕事を終わらせた。そのときのわたしの仕事を終わらせる速さに関しては、世界最速の男ボルトの仕事を終わらせるスピードにすら勝ったのではないだろうか。世界最速の男も仕事に関しては所詮並のスピードであるに違いない。

話は逸れたが、舞台の会場である新国立劇場は2~3種類のパターンに分かれた客層だったと思われる。

まず、わたしの様に森見登美彦推し・『夜は短し~』のファンである人。

次に、乃木坂の久保さん推しの人。なんなら前の座席の方は久保さんが登場するたびに自前の双眼鏡を覗いておられた。愛を感じた。

わたしは森見登美彦推し・『夜は短し~』ファンなので、原作との違いや原作中の登場人物に対する自分のイメージと舞台で演じられている役者様との違いに胸を熱くし鼻息を荒くしていたものだ。

ちなみに以下、わたしの原作レビュー(?)である。

舞台のネタバレをするわけではさらさらないのだが、これだけは言わせてほしい。

舞台装置がすごすぎる。

しかもそれが人力だってんだからすごい。

しかもそれが俳優さんの手で動いてるってんだからなおさらすごい。


さらに随所で行われる「先輩」の語りと、それと同調する暗幕の投影がたまらんのだ。

暗幕に投影されていたのは森見登美彦氏の作品らしい明朝体の文字たち。キネティック・タイポグラフィーと呼ばれる、文字を動かしてアニメーションにする技術が使われているため、俳優と技術さんの息がぴったりでないと変な感じになってしまう。

この演出を観た瞬間に、わたしはあるクリエイターを思い出した。

その名も、機能美p

趣味でなんかへんなのつくってる人。

これがまたすごいのなんの!!

初めてこの人の存在を知ったのは大学生の頃だった気がする。Twitterを始めたてのとき、RTで機能美さんの動画がTLにのぼってきたのだ。

なんかわからんがサムネがオサレだぞ!?と思ってその動画を観てみた結果、惚れた。この人のおかげで明朝体が好きになったと言っても過言ではない。

機能美さんの動画も基本的に、先に述べたキネティック・タイポグラフィーである。しかもテクノと融合していて、こんなこと言ったら多分ぶちのめされるだろうが、BGMとしてその動画を聴くのも全然アリだと思っている。マジでかっこいい。

その動画が以下。

なにこのスタイリッシュな明朝体の並べ方。センス?センスの塊??天才??

しかもここでの「落語」、かなり本格的で普通に笑ってしまうし「おっ」ってなる。やっぱ天才なんだと思う。

ちなみに機能美さんには掲載許可を取らせていただいた。こんな稚拙でくだらない文章で満たされたnoteに掲載するのを許可してくださるとは……見上げた人格者である。脳みそ半分くれないかな。右脳らへん。


というわけで話は随分遥か彼方まで迂回迂回を繰り返し終着点を見失っているが、つまるところ、表現者ってすごいんだなって思った次第である。


あと久保史緒里かわいい。

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