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「今日の今」3月2日:新幹線効果のリアル——敦賀で聞いた肌感覚

今日は福井から敦賀へ。いろんな方とお話しする中で、「新幹線延伸の効果って実際どうなの?」というリアルな肌感覚を聞くことができました。

ある方のお話では、意外なことに「新幹線ができる前のほうが地元はにぎわっていた」とのこと。というのも、工事関係者や業者の出入りが多く、飲食店や宿泊施設が潤っていたそうです。では、新幹線開業後はどうかというと、観光客やビジネス客が実際に増えているのか、その影響が地元経済にどう波及しているのか、まだはっきりとは分からないというお話でした。

一方で、別の方からは違った見方も。「新幹線が開業してから、福井県全体のPRが強化されて、テレビやメディアで紹介されることが増えた。そのおかげか、週末になると県外ナンバーの車がどっと増えて、観光地がにぎわっている」とのこと。新幹線を使って来る人もいれば、車で訪れる人もいる。どちらにせよ、新幹線が話題になることで、福井に足を運ぶきっかけになっているのは確かなのでしょうね。

このように、新幹線開業からまだ1年という中で、効果はまだ定まらず、地域の変化は動き続けているのが現状です。だからこそ、短期的な数値だけで効果を判断するのではなく、エリアマネジメントや地域経済全体の成長という視点で、新幹線をどう生かしていくかを中長期的に考えることが重要だと強く感じました。

さらに、この議論は北陸新幹線のさらなる延伸に向けた議論にもつながります。これらの判断についても、地域経済との関係をしっかり見据えながら進めていくことが大切だと考えます。

今日は、単なるインフラ整備だけではなく、それをどのように地域の活力につなげていくのか——その難しさと可能性を改めて考えさせられる一日となりました。

さて、締めくくりにちょっとしたエピソードをひとつ。
敦賀でお話しした方の中に、「毎年、敦賀から大野へ芋きんつばを買いに行くのが恒例行事」という方がいらっしゃいました。それなら「敦賀の名物は何ですか?」と聞いてみたところ、返ってきたのはソースカツ丼、かまぼこ、そして昆布

昆布といえば、北海道から運ばれた昆布を敦賀で加工するという北前船の伝統。そういえば、自分も北海道生まれで、今は福井を拠点に活動している。そんな自分にとって、北海道と福井をつなぐ「昆布の縁」をこういう形で感じるのは、なんだかうれしいことでした。新幹線の話をしていたはずが、最後は昆布の話に——。福井の歴史や文化のつながりを、思わぬところで実感する一日となりました。

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