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THE LONG DARK(PS4)

The Long Dark(ザ・ロング・ダーク)とは、
2014年9月22日発売された
稀に見るいい意味で、奇怪な作品です。
超簡単に要約すると、
極寒の地を生き抜いていくサバイバルゲームです。

基本的な統計データによると、一般的な評価は
Googleユーザーから96%の高評価を得ています。
他、レビューサイトからも、高評価です。

しかし、疑問なのが
「YouTubeで実況があまりされていない」のです。
調べれば、引っかかりますが、
あまり伸びがない様な…… 影が薄い様な……

え〜……
実際、プレイした感想を備忘録として
残しておきます。
もし、これから「めげずに」プレイする事があれば
記事を読み直し、再度更新し、しっかりと
ご紹介出来るよう、努めたいと思う次第です。
ホント、いい意味でスゴいゲームだから。

1.基本のゲーム(遊びどころ)は?
メインゲーム、キャンペーンみたいなものがあります。

〜あらすじ〜
磁気嵐によってインフラが壊滅した世界、雪の降るカナダを舞台としたサバイバルアドベンチャー。

スタート直後から、いきなり過酷です。
ゲーム的にも、仕様的(後述)にも。
こんな、不親切で、分かりにくい仕様書くのは
どこのどいつだ!

開発陣には
1.「Far Cry」シリーズのラファエル・ヴァン・リエロップ
2.「God of War」シリーズのマリアンナ・クラフチック
3.「TESシリーズ」のケン・ロルストン
などが参加している。

べ、ベテランばかりじゃねぇか……
それで、初回プレイで、僕をこんないたたまれない気持ちにさせるか? 普通よ……
逆にすごくねぇか?
痒いところに全然手が届かないんだよ。反則じゃねぇのか? これは

これは、すげぇ良い作品だ! とも
これは、くだらん駄作だ! とも
声を上げて言えない、むしろ何も言えない……
微妙過ぎて…… いや、好きな人は良いんだよ
世界観とか、デザインなんかはもう
好みの人多そうだし、細か過ぎるパラメーターが
ドMには相性がいいんでしょうかね?
まあ、そんな取り止めもない仕様のお陰で
少ないメリットと大袈裟なデメリットが、ごっちゃ過ぎて
初日の印象からじゃ、全てを整理しきれない。
は? え? マジ? なに? の繰り返しです。

……これでも20年弱、ゲームを作ってきた、ある意味本職の職人です。
いつもの如く、ださい仕様に、うわァ、ださ〜ってなるし、良い作品は、絶対に売らないし
年1で、プレイする。噛みしめて、また楽しむ。
……要するにゲームにこだわりを持っているのです。
作る側としても、遊ぶ側としてもです。

その僕が初日に何も言えないんです(笑)
いや、堂々と散々と記すつもりですが……

……もしや、化けるか、人生とお金の無駄か、
なんとも微妙な、穴だらけの奇策ゲーという
印象なのです。今のところ。

まあ、とりあえず、主人公が、すぐ死ぬ。
そして、ストーリー導入の流れとしては、

1.極寒の雪山に飛行機で墜落事故
2.道具やアイテムの類は持っていない
3.主人公がおもむろに虚弱体質
4.知りたくもないパラメーターが数値的に表示
5.とりあえず死なないようにして頑張るほかない

この時点で大いなる違和感を感じませんか?
さあ、どれくらいで、何をすれば
主人公(以下:PC)は、死ぬのでしょうか?

* 寒いところにいれば、体温が奪われて死ぬ
* 移動すれば、腹が減って、のどが渇いて死ぬ
* 道具を持ってないと、素材がとれなくて死ぬ
* 薪を集めて、火をおこさないと、寒くて死ぬ
* 寝るときも、暖炉の火を絶やさず寝ないと死ぬ
* カロリーを補充しないと死ぬ
* 状態の悪いものを飲んだり、食べたりすると食中毒になり、薬がないと死ぬ
* 素肌を晒したままでいると、その箇所が凍傷になって死ぬ
* フィールドに徘徊しているオオカミやクマに襲われて、対抗手段がなければ死ぬ
* うまく助かっても、止血や感染症予防をしなければ死ぬ
* そこら中に、とりあえず死ぬが転がっている

……まあ、飛行機事故で雪山遭難ですから。
死にますよね(笑)
普通死んでて当然です。生きてるだけですげぇ。
飛行機事故ですもの、死んで当たり前なんですよね。
(死ぬか死なないかのゲームバランスは無視)

ゲームが始まるや否や……

・スタートの段階からすぐに雪が一面に広がる
・服はもともと着ているが時間の経過とともにステータスが低下していくため、栄養をとりつつ自身のケガや病気など体調に気をつけながら生きていかねばならない。
・なお、スタート時の時間・天候・場所・所持品はランダムであり、運が良ければ家の中スタートもあり得るが、運が悪いと真夜中の猛吹雪の中でボロボロのシャツ一枚でいきなりオオカミに襲われて死亡することもある。

……なんか、ここまで書いてきて不思議と
好感すら持てる「飛行機事故で雪山遭難」の
させたがり方。
如何にプレイヤーに
「飛行機事故から雪山での遭難のサバイバルゲーム」をさせたいわけでは無く
「飛行機事故から雪山での遭難でどうプレイヤーがもがき苦しむかを実験しているゲーム」
という事がお分かり頂けますでしょうか?

ゲーム開始時から、行先の天国と地獄はランダムなんですよ。遊ばせる気が全く感じられません。

さて、下記にYouTubeの配信のURLを記載します。
1. https://youtu.be/qjloFTaJ2M0
2. https://youtu.be/OxqqQNqkJRw
どうでしたか?
……ですよねぇ……
まず、これが、僕のゲームスタート。

1.飛行機事故現場で寒くて死ぬ
2.暗くてほとんど視界がない
3.雪を持ってるのか、持ってないのか分からない
4.何を使って湯を沸かしてるのか分からない
5.なんで、焚き火の燃焼時間が明確に数値化さらてるのか分からない
6.滑落したり、焚き火に近寄り過ぎたり、何かするたびに命に関わる怪我をする

まあ、もう一度プレイしてみて
ちゃんと冷静な感想を残しましょう。

仕様面では、キモい所は今のところ以下の通りです。

1.足が見えないのに、雪の上にまばらに足跡が付く
2.行動するのにいちいち時間が取られる
→木箱を焚き火の木材にするのに5秒待たさせる等、謎のクールタイム(それ以上に寒さで時間削られるのキツいのに)
3.火がつくかつかないかは、道具にもよるが運、その間待たされる。カメラ視点変更も、移動も出来ない、かつ、火起こしモーションは無い、ただ十数秒間、焚き火の薪を見続けるだけ4.主人公の視点が低過ぎる、しゃがんでいるようだ、マジで
5.生死がかかってるのに、肉を1.5kgしか持っていかない、せめて20kgは担いで欲しい
6.各種パラメーターの下降速度が尋常じゃない、めちゃくちゃ腹減るし、喉乾くし、寒い
7.普通にUIが不親切、一気に色々と表示されたり、消えたり、視線誘導がめちゃくちゃ
8.操作方法が分かりにくい、チュートリアルなし、時折オプションメニューを開いて、操作方法を確認しないと、すぐ死ぬ
9.持てる荷物量、焚き火の燃焼時間など、知りたくない、知らなくてもいい、本当は分からない状況が数値化されていて、それに生死が左右される
10.走るのにスタミナゲージを消費する、そして各種パラメーターも驚異的に減少する
11.イベントっぽいのに、投石してウサギを狩るシーンで、どうやったってウサギが狩れない
12.画面中央の焦点が、めちゃくちゃ小さい上に、白く、雪の上だからより見にくい、ついでにちゃんと焦点を細かく合わせないと物を拾えない、枝とか小石とか、めちゃくちゃ拾いにくい

……仕様面では、挙げればキリがない……

と、散々な仕様ですが、これがベテランの考える雪山での遭難なのか。
確かに、雪山遭難はほとんど死ぬけど、もう少しゲーム性、システム面で、ヒリヒリさせる
方法はあったんじゃ無いかと疑問に思うわけです。

実際に雪山遭難した事ないけど、ゲームの
システムが、とても不思議なまでに
すぐ死ぬ設計なのは、意図してやってるのか。

当たり前のように、夜は暗くなるよ。
ただ、あまりにも暗過ぎて、何も見えない。
普通、オプションメニューから、画面の明るさを設定、調整が出来るはずだが、そんなの存在しない。
もう、雪山遭難した時は暗いんだからね!
明るさ設定とか、ないんだからね!
って、感じがいじらしい。むしろ、憎い。

焦点とか、画面の明るさとか、PCの視点の高さとかめちゃくちゃ、やりよるのに、
肉を持っている時の、オオカミの反応の良さ!
開発は、どうしてもプレイヤーを遭難死させたいわけです。
そうなると、サバイバルの鬼としては、
俄然、挑発に乗ってしまうのです。
そういう、魔力が込められた作品です。

サバイバル好きには、挑戦的なゲームです。
しかも、もう少し考えれば、死なないだろう
状況をも、すぐ死ぬ方向に移動させられる地獄への片道切符。

サバイバルは、知恵と勇気と決断力、そして
運が試される総合的な生存術です。
それを、システム側で、生きにくくさせる仕様で、か、かかってきやがれ!
と、闘争心を煽られます。
死にゲーは大嫌いですが、この手の死にゲーは
味わった事がねぇ!!

ダクソとか、ブラボとか、セキローなどは、
綿密に計算された、細かい調整の上で成り立つ
素晴らしい死にゲーです。

ここで、この敵に、こうして殺される
を予めパターン的にいく通りも、用意しておいて、まず、死なす。
その仕組みを理解したプレイヤーは、
にの鉄は踏まんと、操作スキルを磨き、
成長したPCを巧みに操り、先に進む。
その先に進む過程が困難であるからして
乗り越えた時の達成感が、ゲームの快感として
脳に刺激を与える。
何度も何度も挑戦して、ようやく倒したボスは
鮮やかにこうして、記憶として残るのです。
だから、人を選ぶが、よく出来た死にゲーは
愛されるのです。尊敬されるのです。

しかし、この死にゲーは、
只々、弱体化していく。PCもプレイヤーのやる気も。
操作スキルなんてものは、不要。
如何に、目的の点を早く見つけて、画面中央の
小さな焦点に合わせ、×ボタンを押すか。
必要な材料を、死ぬ一歩手前で集めては、
運任せ風任せで、火を起こして、
雪を溶かして水を作り、その上、その水を
何故か沸騰させて、浄化水を作る。雪を溶かしただけの水を飲むと腹壊して死ぬ。
その際、意味わからないのが
雪を溶かしたり、水を沸かしたりすると
焚き火の燃焼時間が極端に短くなります。

水を作ったり、肉を焼いたりする
肉体への強化行為、生命維持する行為を行うと
焚き火の燃焼持続時間が減るという事!
要するに、プラスの効果をもたらそうとすると
何かが絶対にマイナスになる仕様なわけです。

また、アイテムを発見しても手放しで喜べません。
あ! 服が落ちてる!
(普通、深い雪山で防寒具なんて落ちてないけど、そこもいじらしい)
しかし! 装備画面で、服を装着すると
なんだか、体温が下がっていくのです。
意味分からず。急激な低体温症へ。
説明こそ無いものの、ステータス画面から
服の数値を確認すると、どうやら
凍っているか、湿っている服だったわけです。
そう、色々細かい理由をつけて、アイテムを手に入れても、すぐ使えないのです。
さて、どうやって着込むか……
まず、材料を集めて、運試しの火起こしをし
なんとなく火のそばに服を置いてみたり
……乾かし方は、依然として不明ですが
ようやく、服が乾き、着ることが出来ました。
それに対して、使用したのが(必要なもの)
マッチ1本
火口1つ
枝などの燃料数本
発火率を上昇させるオイル等のアイテム1つ
焚き火をするまでの待機時間
→喉乾く
→腹減る
→眠くなる
焚き火を起こしてから服を乾かす時間
→喉乾く
→腹減る
→眠くな
結果的に、時間経過で夜になる。
そして、風が強く吹き、焚き火の燃焼時間が減る。

いやいや、服を手に入れて、装着するまで
どれだけのデメリットを受け入れなければいけないんだ。
しかも、これだけ苦労して装着した服は
体感出来るほどの保温効果はありません。
当然の如く、即、低体温症になります。

これだけ頑張って服を重ね着したのに
効果は然程なくせに、持ち物の重量が増えて
持ち運べるアイテムの最大重量は減ります。

なんだこのデメリットだらけの仕様は。

僕の苦手なダクソですら

新しい剣を拾う

やったー! 強そうな剣だー!

筋力が足りないから上手く使えない!
↓(ここが苦手(笑))
鍛えてレベル上げて、使えるようになるぞ!

修行だー!

筋力つけたので、剣が使えるぞ! 装備だ!

お、こ、これは強い剣だー! 敵が紙のようだ! か、快感!

このルートが確立されてるからこそ、
愛されてるわけであります。

飲み水を作るにも、動物の肉を焼くのにも
寝るのにも、何をするにも
多くの何かをマイナスで削らなければなりません。

……なんて、ゲームを買ってしまったんだ(笑)
めちゃくちゃ勉強になるじゃねぇか(笑)

人に嫌われるデメリットだらけの仕様だと
こういう仕組みになるのか!

あと、これは演出部分だけど
基本のゲームシステムやUIなんかの仕様が
よく出来てないと、演出もなんか気持ち悪いです。逆によく出来てるゲームは、何から何まで美しいです。

そして、突然、音もなく現れるメッセージウィンドウ。
めちゃくちゃ重要な事が書いてあるけど
文字数が多いし、特別な固有名詞は意味不明。
あとフレーバーというか、言葉回しが
詩的な感じなのが、独特なクセを感じる。

やっとの思いで、ジャーナル?にある
本日の目標(ミッション?)
(例)
火をおこす
寝る
……など
これを、達成すると、1日を生き延びたことになり、次のステージ、翌日へと足を進められるのだが……
目標を達成したら、PCがゴニョゴニョと
「よし、なんとか暖まった、寝よう」みたいな事を呟いて、余韻も無しに、フェードも無しに
一気に暗転して、雰囲気作りも全くなく
……翌日、2日目……
みたいな表示、めちゃくちゃ切り替えが早いったら、ありゃしない。
こっちは、無理難題をふっかけられて、闇雲に
手探りで、見にくい画面と分からない操作方法を、なんとか決死の思いで乗り切ったのに(笑)

疲れたPCの一言と、雰囲気ぶち壊しの即暗転。
このゲームのパッとした切り替えの速さは、
恋人同士が深夜のガストで別れ話をして
女性が席を立った瞬間に、隣の席の男性と
付き合い始めるレベルの切り替えの早さ。
情に厚い僕は、ついていけない。

ミッションを達成した勝利の余韻なんてものは
雪山遭難中なんだから、いらねぇんだよ!
と、バッサリ切り捨てられるこのプレイヤー心理は、操られているのか、ただテキトーに開発した結果なのか
……まあ、後者だろう(笑)

と、嘆きに嘆いている僕ですが、今夜も雪山に
遭難しに向かいます。
そうです。そういう、仕組みなんです。
ストーリー的な、サバイバル的な、生き方的な
もう、そういう色々なスッキリさせない謎がめちゃくちゃ溢れているので、
悔しいかな、白黒ハッキリ付けたい性分の僕としては、遭難しに行くしかないのです。
そういう、トンチキな魔力がこのゲームには
あるのです。

散々な事を言ってますが、一回プレイしただけで、あー、こういうゲームなのね、もういいや……
って、普通にやめちゃう事が出来る僕です。
オプション画面で、すでにつまらなくて
本編始めても、只々つまらない、もしくは
これしろ、あれしろ、押し付けがましい内容
だから、そっぽ向くのは超余裕なんです。PS4からディスクを抜き取って、売っ払ってしまえば済む事ですから。

でも、このゲームには、もう1度、
そう、もう1度だけ、遭難してやろうじゃねぇか!
と、思わせる何か気持ち悪さがあるのです。
いい意味で。

さあ、もう1度プレイしよう。
雪山遭難しに行こう。
そして、どうせすぐまた死ぬだろう。
ただの徒労で終わる事だろう。
こんな100%わかり切った、時間の無駄遣いが
明日のゲーム作りに、活かせる!
……と、信じるしかありません。

人生に時折訪れる、生きる上での障害となる壁。
旅中は、そんな壁が立ちはだかるが
今まさに、エンターテインメントなのに
障害となる壁に打ち当たり、目ん玉丸くして
コントローラーを握っている次第です。

このゲームクリアしても、何もないよ。
結局は、雪山で飛行機事故で遭難したら死ぬから。
もし、マジで、僕みたいにサバイバルしてやる!
って、人は、MAN VS WILDというドキュメンタリーの、ベア・グリルス大先生の講座?を、何度も見返した方が2億倍マシです。

それでも、このゲームやるの? やりますとも。
あなたも、数奇者だねぇ……
カブいてるねぇ……

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