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七夕に祈るくらい苦手だったデータ分析が、ヨルダンで私を助けてくれた話【ヨルダン】

7月7日、七夕の時期。
小さいころは、願い事を書いた短冊を笹につけていたと思うが、
卒業論文に苦しんでいた当時の私は、
「短冊に『統計分析ソフトと仲良くなりたい』と書きたい」
といろんな人に言っていた。
笑い話のような本当の話であるが、他力本願もいいところである。

そのくらい、プログラミングコードを書いて統計分析をするということに、当時は苦手意識が強かった。
赤いエラーコードが出ると、本当に悲しくなった。
こんなにも苦手意識のあるデータ分析が、
自分を助けてくれる日がくるとは、思いもよらなかった。

数年前、少しだけヨルダンの外資系企業で働いたことがある。
正社員としてではなく、インターンという修行のような形で入社した。
会社に一歩入ると、様々な国籍の人が働いており、仕事で使う共通の第一言語は英語だった。

幸運なことに、同じ日に入社したイギリス人の同僚がいたので、
最初の1週間は、概要説明を色々な部署で一緒に受けてまわっていた。
しかし、そこでは、「インターンであるなら、仕事はつくるもの」という感じで、待っていても仕事が来るわけではなかった。
打ち合わせが終わったのち、マニュアルを読み続けるという日が数日あった後、
「なんのために会社に来ているのかわからん、仕事を探そう」と、
同僚と私は仕事獲得を目指し始めた。
私も彼女も、異なる国からヨルダンにきて、せっかくその会社に入ったのに、暇を持て余しているのはもったいない。
その後は各部署での打ち合わせの時間の際、自分たちができることや関心事項等をアピールして、自分たちで仕事を取ってくる必要があった

そんな中で、仕事を求めて色々話す中で、
幸運にも、二人の共通の関心事項の未着手データがあることを知った。
私と彼女は、その面談の際に「やります!」と手を挙げた。社内ニートだったが、晴れて仕事をゲットしたのである。

私は、一応、その時に求められていたデータ分析も経験があり、統計ソフトも自分のPCに入っていた。
そこで、同僚と分担として、自分がデータの解析を担当することになった。解析後は、同僚や上司と解析結果について話し合ったり、資料としてまとめたりする役割だ。
自分がとにかく苦手意識の強かった「データ分析」も、
自分のいる環境やメンバーによっては、
大きな助けになってくれることが初めての経験だった
し、
思いがけない発見だった。

仕事内容は、英語での会話の回し方へも影響した。
私は、意識せずとも議論をできるレベルの英語力ではない。
大人数の時の職場のランチでは、様々な会話が繰り広げられている場になかなかついていけず、よくわからないけど愛想笑いや相槌をするという悲しい立ち位置だった。
しかし、この仕事の際は、イギリス人の同僚と話すのは、解析の方法や結果の解釈など、自分が触れたことのある分野だったので、会話を積極的にリードして話すことができたのだ。
英語ネイティブの同僚と一緒に問題なく仕事をして貢献できた経験は、
私にとって大きな自信になった。

一方で、分析した内容を伝えるのは英語だったので、
英語が母国語でより流暢に説明でき、
かつ以前シンクタンクで勤務していたイギリス人の同僚が、上司にプレゼンをしてくれた。
ここで、私は、もっと自分自身の英語力を磨いて、同じような状況の時に、自分もプレゼンを堂々とできるようになりたい、と思った。

今回の私の場合は、たまたま周りにデータ分析が得意な人がおらず、
自分が苦手だと思っていたものが、相対的にできることになった。
自分がやりたいことで、チャンスをつかむためには、できることを広げておきながらも、「自分ならこれができます」という専門性も磨くことが大事なんだと、自分事としても実感した出来事だった。

今年もあっという間に5月に入り、2か月後には七夕である。
私は七夕に祈りたいほど、
チャレンジングな習得したい何かに取り組めているのだろうか?

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