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美ら島高飛び記 Day3
前回は大都会那覇を飛び出し、名護と本部を中心に沖縄要素を求都め北部を彷徨った小紫。最終日となる今日は、那覇にて更なる沖縄要素を求め、街を徘徊する。なお前回の様子に関しては良ければ下のリンクから確認頂きたい。
A&Wでブランチを
チェックアウト時間ギリギリまで、自室でダラダラしたら荷物をまとた後、朝食を取りに近くの食堂へ。
昨日はこちらで「ちゃんぽん」を頂いたので本日はすき焼き定食を頼んだ。
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沖縄のすき焼きはぱっと見関東風の様に思えるが、先ずすき焼き鍋でなく平皿で提供されること。豆腐が島豆腐であったり、卵が別皿で無くそのまま上にセットされていたりとうちなー要素が所々で伺える。他方で味付けは甘めなのでこの点は「西」の血が流れる小紫にとって嬉しい点だ。
美味しく頂戴したところで、一旦空港のロッカーへ荷物を預け、再度市内へ。
沖縄振興特別法により国内でも使える免税店DFSがあるが特段目ぼしいものがなかったので何も買わずに撤退。実際プライシングはロイヤリティの関係か内地と対して変わらないのでお買い得感はそこまでないと個人的には感じた。しかし日本国内にも拘らず免税を受けられるという、政治的な沖縄らしさを感じられる場所ではあるので時間が許すのであればお土産を買いに寄ってみるのも良いだろう。
LVMHグループをおちょくりに行ったところで丁度お昼に。免税店の近くにA&Wがあったのでそちらでランチを頂くこととしよう。
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国際通りや空港にも店舗があるA&Wだがガソスタ併設店の為か店内はうちなー比率が高めであった。背中を丸めたオジイが一人コーラフロートを飲んでいたり、オバァがハンバーガーセットをテイクアウトしているのは内地のマクドでも中々お目にかからない光景だ…
肝心のお味であるがミーティーなパティにクリスピーなオニオンリングの食感、クリームチーズの酸味の組み合わせが絶妙な1品だ。
しばらく店内でゆっくりしたら次の目的地へ移動しよう。
城と坂の街
ゆいレールに乗り込み、最寄り駅へ。
そこから更に20分ほど歩く。
行く道中に溜池があったが、変哲な池であっても内地では見れない植生を眺めれば沖縄風情を感じる…
それは流石に無理があるか…
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話が逸れたところで、目的地の首里城に到着。
内地の平野にある城とは違い、堀で囲うのではなく地形を生かした山城なので歩きやすい靴で訪れるのが吉だ。
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ご存じの通り、火災に遭った本殿は現在修復工事中である。復興に向け道半ばではあるが、そんな絶賛工事中の本殿を包む建屋の側面にはなんと見学用の足場があるのだ!
瓦屋根の曲線と組み木の切り込み、欠き部分に興奮していた小紫であったが、余り長居すると通報される自信しかない為、引き続き城内を散策する。
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本殿を囲む琉球石灰石で出来た城壁のその高さと曲線美、何よりも綺麗に表面が整えられ隙間なく積まれた様に圧巻させられる。
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その一方、ふもとを見ると用途不明のガマ坑跡があったりと石垣から様々な表情を伺うことが出来る。
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一通り見学終えたらなんちゃーのいない、裏手から退城。
門の先は完全に住宅街だ。
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キョロキョロしながら歩いていたのでもう完全な不届き者であるが、来た道を振り返って見る首里城の迫力に改めて圧倒された。
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坂を駆け下りながら次の目的地へ。崖にへばりついて建つ建物は何となく長崎や神戸を彷彿させる。
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内地に想いを過ぎらせつつ、目的地に到着。
珊瑚石で出来た石畳の坂は雰囲気満点であるが、場の空気に飲まれて足元が透かれないやうに気を付けるべし。
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内地にはない珊瑚石からなる石垣と石畳だ。
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沖縄エモが詰まった裏道であるが更にその裏手へ。
コンクリートジャングルな那覇都心部の一区画に緑生い茂る場所があった。
内地に戻った後で気付いたのだが、どうやら琉球神道における聖地、「御嶽」があるらしい。もしかしたら地元のノロを中心に都市化の著しい那覇であっても今日までこの森を守ってきたのだろうと妄想したり…
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沖縄要素を心ゆくまで収集したところで2時間以上歩き放しの為、休憩場所を求め牧志方面へ。
懐かしようで、新しい街
国際通り方面に向かう途中に栄町市場という香ばしいアーケードがあったので意味も無く散策。
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軒下はお店の前でうちなーマダム達が井戸端会議をしている様からローカル感マシマシの空間である。その一方で、幾ら沖縄とは言えど全国的なトレンドには抗うことは叶わずシャッターの閉まったお店が目立つ印象であった。(単に平日の昼時に訪れたせいかもしれないが…)
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ふらふらと彷徨っていると昼以降もやっているタコス屋を発見!カルニタスのタコスといつもの麦茶を頼む。タコスはトルティーヤでは包みきれないほど波々トッピングされボリューミーだ。カルニタスのお味も程よく炊かれていて良きだ。
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近くのアーケード下に雰囲気のいいカフェがあったが満席であった為、大人しく牧志方面へ。
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国際通りにて用事はないのでそのまま奥のアーケード街へ。
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時刻は15時を既にまわっていたが比較的空いているカフェがあったので入店。珈琲とそのお供として「ぜんざい」を頂く。因みに沖縄の「ぜんざい」は内地のそれとは異なり、冷なのでお見知り置きを。
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ふわふわに削られたかき氷に掛かる仄かな甘みの黒糖パウダーが大変美味である。とは言え常夏の沖縄であっても冬は内地の春程度の気温である為、終盤は身体を震わせながら食べていた。
きっと「ぜんざい」が麻痺するレベルで美味しかったからに違いない。
カフェでのんびり出来た?ところで引き続き市場周辺を巡る。まだ、夕方にもなっていないのに陽気なうちなー集で賑わうお店があったので入店。
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お店の名前が「足立」屋と東上りしているが、メニューも同様で西日本では滅多にお目にかかれないホッピーや電気ブランが置いてある。もう、沖縄要素の【う】の字もないが、気休め程度にうちなースタイルのせんべろをお願いし、オリオンの麦茶を頂く。
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追加で焼き鳥も注文。
ボンジリ、鶏皮の定番に加え、セセリと豚バラがあるのは我ながら不思議な組み合わせだ…
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その後は泡盛のロックをお代わりし、試合終了。
県民行きつけの百貨店リュウボウでお土産を探し終えたら、沖縄要素のおかわりを求め、再度散策という名の放浪を再開。
ぶらぶらしていると何やら不思議な雰囲気漂う空間があったので、早速入場料を払っていざ中へ。
園内は琉球文化とは異なる異国情緒溢れる庭園が広がる。
どうやらここは福州園という、福建省福州市との友好都市提携10周年並びに那覇市制70周年を記念して1994年に出来た場所らしい。
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また、福州園のすぐ裏手には久米村至聖(孔子)廟という交易で栄えた古の琉球時代を伝承する施設がある。残念ながらこの日は中を見学することが出来なかったが、見学ガイドがあるらしいので、次回訪れた際の楽しむとして取っておこう。別ベクトルではあるが歴史的背景から来る沖縄要素を接種したら、早めのディナーへ。
最終日となるこの日は最高の沖縄成分を求めこちらのお店を訪ねた。
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麺が入っていない「ちゃんぽん」定食を頂く。
オバァが丹精込めて作る「ちゃんぽん」にはコーンビーフに加え、ダイス状にカットされたジャガイモが入ってた。それに加え、ニラのアクセントもいい。
美味しく頂いたところで、最寄り駅まで。
気がつけば外はすっかり紅の空であった。
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空港に着いた後も最後の悪あがきをしにA&Wへ。実はあまり得意ではないルートビアもこの時は特別美味しく感じた…
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その後は羽田から大人しく武蔵野な自宅に帰宅し、終了。
最後に初めて沖縄を訪れた感想だが、もう少し下調べして地元民とエンカする機会を作るべきだったと反省している。というのも、今回の旅は沖縄要素を追い求めることが主たるテーマであったからだ。次回訪れる際はヌタの元を訪ねたり、石垣や宮古など八重山諸島に行くのもいいだろう。一番はもろ内地の春コーデで過ごしていた為、ないちゃーであることがバレバレ過ぎてうちなーも気を遣ってか標準語で対応してくれたからもあるが笑。
それはともかく、
冬の沖縄は比較的空いていていいゾ。