やっぱり春信が好き
古文書が好きで、今こうして解読したものを日々投稿したり、新たに古文書講座を開設したりと、どっぷり古文書に浸かる日々を送っているのですが、実は浮世絵というジャンルには手をつけたことがありません。
絵だけで文字がないから、というそもそもの理由もあるのですが、絵だけの古文書は人気が高くて買えないとか、絵心ゼロ%なのでよくわからないから、という理由も多分にあったりします。
しかし、決して絵が嫌いというわけではないのですよ。
以前、なにかのタイミングでふと浮世絵に意識が向いたことがあり、そのときに「これいいな~」と思って購入したのがコレです。
「髪を洗う女」とでもいうのでしょうか。
昔の日本女性の生活にすごく関心があるので、その流れで目についたのでしょうね。
左下に「春信」のサインがあります。
これが鈴木春信を知るきっかけになったと思います。
有名な浮世絵師はたくさんいらっしゃいますが、鈴木春信の画風はなんといっても人物が細長いこと。個人的には、法隆寺にある百済観音みたいな体形だなぁといつも思うのです。そして目も細い。でもなんだか愛嬌があるんですね。
最近『浮世絵の子どもたち』という古本を購入したのですが、浮世絵のなかに子どもが描かれているものは結構あり、その中にも春信の絵がひとつありました。
なんかいいですよね。
どれもみな癒し系なんです。色味も目に優しいナチュラルカラーで統一されている感じがしますし。
いろいろネットで探してみたところ、いくつか面白い絵がありました。
この浦島太郎とカメをデフォルメしたものとかいいですねー。
これらのおみ足のチラリズムなんかは、いやらしさを感じないのですよ。
いったいこの鈴木春信、どんな人物だったのかに興味が湧いてきたので改めて調べてみると、亡くなったのが江戸中期の明和7年(1770)ですから、北斎や広重よりも全然昔なんですね。
そのせいもあるのでしょうか、経歴などはわかっても、人となりはまったく不明のようです。
誰か調べて教えてーーーーと言いたいのですが、いま脳裏に浮かんだのは、それを自分のライフワークにするのもアリじゃないか、ということでした。
・・・本気で考えてみようと思います。