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イタリアが何より好きで、カタカナの「リ」と「タ」を見れば、「イタリア」と自動変換されてしまう脳内構造は何年も続いて今や慢性化。仕事から取りあえず解放され、長年の夢だった短期留学を終えた今備忘録を兼ねて、行った先々で感じたことなど記していきます。

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イタリアが何より好きで、カタカナの「リ」と「タ」を見れば、「イタリア」と自動変換されてしまう脳内構造は何年も続いて今や慢性化。仕事から取りあえず解放され、長年の夢だった短期留学を終えた今備忘録を兼ねて、行った先々で感じたことなど記していきます。

最近の記事

イタリア滞在記(15) 短期留学終了

4週間のイタリア学校での日々もそろそろ終わりを迎える。3月半ばにイタリアに来てからウォーミングアップで4,5日ローマに滞在したのが第1章とすれば、チェファルで学校に通った日々はこの旅の第2章。 来る前は、1カ月終えるころには流暢にイタリア語を話す自分を想像してニヤニヤワクワクしていた。日本人のいない環境で、学校では勿論のこと帰ってからも予習復習と、それなりにイタリア語漬けの日々を過ごした。 昭和の体育会系日本人だから、やる気と根性だけはある(笑) それなのに!現実はそれほど

    • イタリア滞在記(14) パレルモ②

      チェファルから約1時間電車に乗ると、パレルモに到着する。 チェファルの街も好きだけれど、小さな街なので2週間も滞在すると目新しさはない。 ちょっと気分転換したいときにはパレルモへ。学校が終わってから午後にサクッと往復したり、週末にのんびり出かけたりもした。 シチリアは鉄道ネットワークが悪く、バスの方が信頼性が高いと言われるのだが、パレルモ~メッシーナ間は鉄道も便利に利用できる。 イタリアの鉄道の時刻表はあてにならず、遅れるのが当たり前。そんな刷り込みがあるから多少の遅れは

      • イタリア滞在記(13) 民間療法

        3月末のシチリアというと一足先に春を迎え、パスクワが終わるころには花が咲き心地よい気候の日々が過ごせると思い、防寒対策の服はあまり持って行かなかった。ところが、いつまでたっても朝は吐く息が白くなるほど寒く、ダウンジャケットにブーツの人が珍しくない。そして雨もよく降る。 海は写真のようにどんよりした空のもと、波が高く荒れている。 地元の人は、「Marzo Pazzo(3月の気まぐれ)だからね。いつものこと」 と言っていた。侮っていたと反省。そして4月になっても春は一体いつ訪れる

        • イタリア滞在記(12) イタリア映画

          Cinema di Francesca はチェファルの旧市街にある小さなクラシカルな映画館。週末の夕方にオープンする。学校の先生の一人がここで映写技師の仕事もしていて、「来週末は何を上映するの?」と聞いても、「うーん、まだ決まっていない…」 という答えが返ってくるようなのんびりした映画館だ。 Cinema di FrancescaでIl Postino を観た。これが4回目。 最初に観たのは多分20年以上前。ニューシネマパラダイスが日本で大ヒットした後だったから、きっとこの

          イタリア滞在記(11) 環境が人を変える

          イタリアが何より大好きな日本人の私だが、ドイツにも同じようなイタリア愛が半端ない人が多くいるらしい。Kirstenもその一人。彼女とは4年前にチェファルのイタリア語学校で知り合った。 帰国後、学校の先生に勧められて彼女と週1回ビデオチャットをすることになった。彼女と私の共通語はイタリア語のみ。毎週末約1時間イタリア語を駆使して、1週間にあったこと、お互いのイタリア語の勉強方法や面白い教材があったときはシェアしたり… コロナのパンデミックの時期から2年は続いたかな。かねてから

          イタリア滞在記(11) 環境が人を変える

          イタリア滞在記(10) パレルモ①~Opera dei Pupi~

          シチリアに伝わるオペラ・デイ・プ-ピ(Opera dei Pupi) 19世紀初頭に定着した人形劇で、ユネスコの無形文化遺産に登録されている。同じプーピでもパレルモとカターニアでは人形の大きさが違うそうで、パレルモは少し小さいめ。とは言え、1体20Kg弱ある。 パレルモにある マリオネット博物館 Antonio Pasqualinoのミュージアムを訪れた。世界中から集められたマリオネットや影絵、指人形などなど。 あらゆる人形が部屋ごとに展示されている。その中でやはり圧巻なの

          イタリア滞在記(10) パレルモ①~Opera dei Pupi~

          イタリア滞在記(9) イタリアで最も美しい村 

          「イタリアで最も美しい村」協会なる組織がある。L'associazione "I Borghi più belli d'Italia"というのだが、「最も」と冠する協会に認定された美しい村が多数に存在している。シチリアだけでも20以上も!「一番」が決められない。それにしても多すぎ!と思うものの、やっぱりどこも綺麗で絵になる。 週末に<同級生>3人とレンタカーでマドニエ国立公園のいくつかの村を訪れた。パスクエッタのピクニック。チェファルも立派にこの I Borghi più

          イタリア滞在記(9) イタリアで最も美しい村 

          イタリア滞在記(8) 聖金曜日の行進 

          Processione di Venerdi’ santoとは、パスクア(復活祭)直前の金曜日(今年は3月29日)にイタリア各地で行われる聖金曜日の行進。ここチェファル大聖堂にも行進がやってきた。マリア様の表情もバンドの演奏曲も全部、なんだか悲しげだわね~とスイス人のマルゴット。そりゃあ、自分の息子が磔刑で無残な死を遂げたのだから、当然でしょ。でも、それから復活するんだから、そっちのほうにスポットを当てたらもっと輝かしい壮大な曲でもいいと思うのよ…などなどワイワイ好き勝手なこ

          イタリア滞在記(8) 聖金曜日の行進 

          イタリア滞在記(7) 何十年ぶりの学生生活!

          学校では8時半からお昼前で2コマのレッスンを受ける。午後からはずっとフリータイムだけれど、復習と宿題そして翌日の予習に結構な時間を取られてしまう。それでも、学校が用意してくれているアクティビティーに参加したり、仲良くなった人たちとアペリティーボや食事に出かけたりするので、早朝から夜までフル回転。 朝早くから掃除・洗濯の家事を済ませ、アパートの下の道から自分の洗濯物を見上げて、どうか風で飛ばされないで!と念じながら出かける日々。ここでは洗濯物は、バルコニーの外に張り出されてい

          イタリア滞在記(7) 何十年ぶりの学生生活!

          イタリア滞在記(6) 短期留学が始まる!

          チェファルの旧市街メイン通りを歩いて学校へ。 以前知り合った先生たちに、再会のご挨拶。学校は月曜から金曜日までワンタームとして、月曜日には毎週新しい生徒のプレイスメントテストが実施される。2回目とは言え、やはり少し緊張する。長い冬が終わり、3月半ばから夏に向かってどんどん生徒が増えていく時期で、たくさんの新しい生徒が学校に到着していた。 私のクラスは、2名のアメリカ人とドイツ人、そして私の4名クラス。ちょうどいい人数だ。先生は前回と同じMarco。彼の授業はテンポよく進めら

          イタリア滞在記(6) 短期留学が始まる!

          イタリア滞在記(5) チェファルに到着

          トレニタリアのストのため、学校にパレルモ空港からチェファルのアパートまでの送迎車を依頼した。何しろ価格が電車利用の10倍近くで最初から痛い出費(T T) それでも空港に迎えに来てくれたアントニーとの再会に、テンションが上がる。 最初にシチリアを訪れたのは4年前の2020年3月。やりがいと達成感は半端なかったけれどあまりにも激務だったため、これが中毒になってしまっては身が持たないと思い、一旦仕事を離れることにしてシチリアの語学学校へ行くことに決めた。折しもイタリア北部コドーニ

          イタリア滞在記(5) チェファルに到着

          イタリア滞在記(4) シチリアへ

          4日間ローマでのんびり過ごして体調を整え、日曜日にはシチリアへ!ところが、土曜日朝食時Maryが、「明日のストは大丈夫?私は今日早くにアッシジに向かうけれど、明日は全日ストよ。」と心配顔で言う。この時期、何故か毎週のようにどこかで鉄道・バスのストライキが勃発していた。日本出発前にシチリアのパレルモから、学校のあるチェファルへ向かうトレニタリアの時刻表を調べていた時ストライキの情報を見かけたけれど、何しろイタリア。確実な情報は、事前になかなか入手できない。とりあえずイタリアに入

          イタリア滞在記(4) シチリアへ

          イタリア滞在記 (3) ローマ③    ~インクルーシブ教育の一コマを垣間見て心和む~

          マルタ騎士団広場で鍵穴を覗くために並んでいた時、前方に高校生の小旅行のグループが、先生と一緒に並んでいた。その中に一人、精神障害を抱えているように見える男子生徒がいた。スムーズに発話ができず、周りとのコミュニケーションもあまり上手くできないようだった。時に、突然飛び跳ねたり、手をたたいたり、奇声を上げたり… 彼なりにその理由はあるのだろうけれど、馴染みのない人間には全く予想ができない行動で、驚いてしまう。日本であれば、特別支援学級で特別な指導の下学校生活を送ることになるのだろ

          イタリア滞在記 (3) ローマ③    ~インクルーシブ教育の一コマを垣間見て心和む~

          イタリア滞在記 (2) ローマ②       ~今回も聖テレジアの法悦~

          ローマに来れば、やはりベルニーニの作品。ということで、今回もまた「聖テレジアの法悦」を見るため、テルミニ駅近くのサンタ・マリア・ヴィットーリア教会を訪れる。以前イタリアに来たとき、ダン・ブラウン作の「天使と悪魔」に出てくるベルニーニの作品を見て回るというテーマでローマに滞在したこともあった。この作家は、パリを舞台にした「ダ・ビンチコード」が有名だが、その前に出版されていた「天使と悪魔」は本当に面白かった。文庫本の上・中・下巻を、一気に片時も惜しまず読み終えてしまった。 そして

          イタリア滞在記 (2) ローマ②       ~今回も聖テレジアの法悦~

          イタリア滞在記 (1) ローマ①

          羽田空港からローマへ。Alitalia 航空がなくなり、その後新たにフラッグ・キャリアとなったITAエアウェイズ初の利用。機材は新しいのかと思いきや、やっぱりイタリア。これもご愛敬。出発前からワクワク感が止まらない。 2022年9月、コロナ明けで初めてイタリアに渡った時は、エミレーツを利用した。ドバイには明け方(多分4:00amくらい)に到着して、乗り継ぎ時間が5時間余り。ローマまで片道20時間以上もかかってしまった。それを思えば、ロシア上空を回避してのルートで15時間かか

          イタリア滞在記 (1) ローマ①

          CIAO!はじめまして

          人生初のヨーロッパ旅行が14年前のイタリア旅行 それ以来イタリアの魅力に憑りつかれ、毎年まとめた休みが取れるとイタリアへ。イタリアへの入国は10数回になりましたが、いつか少し長く滞在したいと思っていた願いをようやく叶えられる時期が到来!2024年3月に大好きなシチリアに向けて旅立ちました。5月の連休過ぎに日本に戻るまでの50日間の出来事を中心に、いま落ち着いて少しずつ振り返りながら、備忘録を記しておこうと思いたちました。シニア世代の女一人旅。とにかく無理のないようゆったり、急

          CIAO!はじめまして