政務調査報告-静岡県牧之原市
静岡県牧之原市視察調査報告書
2024年7月23日‐25日
北海道上川郡東神楽町議会議員
小宮 達一朗
概要
1. 調査目的
本調査は、牧之原市と東神楽町の地域間交流を深め、両地域の持続可能な発展と経済的な活性化を目指すものである。特に、特産品交換や加工品開発を通じて、住民間の相互理解と協力を促進し、観光客誘致や地域経済の多様化を図ることを目的とする。現地調査および関係者との意見交換を通じて、実現可能な計画を策定する。
2. 調査期間
2024年7月23日~2024年7月25日
3. 調査方法
現地調査として、牧之原市役所、静波サーフスタジアム、JAハイナン、茶畑等の主要施設の視察を行った。また、牧之原市長、静波サーフスタジアム社長、JAハイナン落合副センター長等のキーパーソンとの面談を実施し、具体的な意見交換を行った。
4. 調査結果
4.1 市長との面談
東神楽町との地域間交流の提案に対し、大きな理解を示された。
相互に情報発信を行い、両地域の体験観光の活性化に繋げたいとの意向が確認できた。
静岡茶などの特産品のPR活動に力を入れており、東神楽町とのコラボレーションに期待を示された。
4.2 静波サーフスタジアム視察
米国代表が合宿して、東京オリンピックで金メダリストを輩出
世界レベルの人工波の発生設備を有しており、地域活性化に大きく貢献していることが確認できた。サーフィン体験を通して、太平洋に面したマリンスポーツが盛んな地域の魅力を発信している。雪が降らない地域なので東神楽町の冬期におけるパウダースノー観光客誘致に繋がる可能性がある。隣接する宿泊施設では学生の合宿を受け入れるなど、団体客の受け入れ態勢も整備されている。
4.3 JAハイナンとの面談
急須で入れた本物のお茶の魅力
国内でのお茶は消費・生産ともに低下しているため海外を視野にPRしている。
両地域の農家同士の交流を通じて、新たな特産品の可能性に期待していた。
北海道産牛乳と静岡県産茶葉を使った加工品(ソフトクリーム)開発に高い関心を示された。
茶畑視察
広大な茶畑が広がり、静岡茶の生産地としての歴史と伝統を感じた。
近年、後継者不足により専業農家が減少している状況が確認できた。
茶業の多角化や、新たな価値創造の取り組みが求められている。
5. 考察
牧之原市は、豊かな自然と伝統的な茶文化を有し、太平洋に面した駿河湾では漁業とサーフィンが盛んな地域である。また、2025年の大河ドラマの影響で、田沼意次ゆかりの地として観光客増加が期待されている。しかし、人口減少や後継者不足といった課題も浮き彫りになった。東神楽町との連携により、特産品交換、観光振興、加工品開発、農家同士の交流といった具体的な取り組みが可能であり、両地域の持続可能な発展が期待される。
特産品交換: 両地域の特産品を相互に紹介し、新たな顧客を開拓できる。
観光振興: 静波サーフスタジアムを活用し、冬期における東神楽町への体験観光客誘致を促進できる。
加工品開発: 両地域の特産品を組み合わせた新商品開発を通じて、新たな収益源を創出できる。
農家同士の交流: 農家同士の交流を通じて、新たな栽培技術や品種改良のヒントを得ることができる。
6. 今後の展開
具体的な特産品交換の内容を検討する: 両地域の特産品を精査し、交換する品目を決定する。
加工品開発の検討: 北海道産牛乳と静岡県産茶葉を組み合わせた新商品の具体的なイメージを固める。
農家同士の交流会を開催する: 両地域の農家を招き、意見交換会を開催する。
観光プロモーションの強化: 静波サーフスタジアムと連携し、冬期における観光客誘致を強化する。
7. 結論
今回の視察調査を通じて、牧之原市と東神楽町の連携が、両地域にとって大きなメリットをもたらすことが確認できた。今後、具体的な取り組みを推進し、両地域の活性化に貢献していきたい。
8. 提言
両地域職員の連携強化
目的:両地域の職員および住民間の連携を強化し、観光や産業振興など、具体的な分野での交流を深める。
アクションプラン:
相互視察の実施:
2024年冬に牧之原市職員が東神楽町を、2025年春に東神楽町職員が牧之原市を訪問し、それぞれの地域の魅力や課題を直接理解する。
情報交換会の実施:
視察後、両地域の職員が集まり、それぞれの地域の強みや弱みを共有し、具体的な連携策を検討する。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この報告書を町長・議長・農協組合長・その他関係者各位に提出致します。