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”人手不足のため”惜しまれつつ地元のあの店が閉店…。を美談にしてはいけない。

2023年だけでも度々見かけた「人手不足のため惜しまれつつ閉店」。おそらく2024年以降も続くし増えると思います。

これね、不思議に思うんですが、なんでわざわざ”人手不足のため”って書くんでしょうか。

人手不足なら仕方ない…。
うん、それなら不可抗力だよね…。
って、ニュアンスを感じるんですよね。

記者の人もさすが
「売上不足のため閉店。」だと書きにくい。
取材に答える店主も「お客さんがきてくれません。」とは応えない。
双方の本音をフワッと包み込むのが”人手不足のため閉店”な気がします。

言っときますが
人手不足は不可抗力じゃありませんから!!!
人口減、雇用の流動化、賃金の上昇、3K、ブラック企業の忌避は全然予測可能な事象ですからーーーー!

そこに手が打てなかったのは、努力不足、勉強不足、発信不足以外のナニモノでもありません!

「いやいや、小宮さん違うんだ。本当に、人手があったらお客さんはいたから、お店は続けられたんだよ…!でも最近の若い子あれだろ。うちみたいな店にはアルバイト誰も来ないんだよ…昔は学生さんとか主婦とかいたんだよ。(最低時給で)働いてくれる人が…」
と、おっしゃるかもしれません。

だーかーらー。そこやねん。そーゆーとこやねん。

とっくの昔から、電化製品買うにしても、事前にネットで調べて買います。飲食店だってそう。まずは事前に調べていく。
みんな情報発信して”選ばれる”お店だけが生き残る。消費者の立場では自分でもそうなっているでしょうに…。

つまり、
人手不足じゃなくて、情報過多であることを自覚しないと。
人が減ったんじゃなくて、情報が増えているのです。
その結果、
応募が来ないんじゃなくて、シンプルに”選ばれていない”んだと。

あなたのところで働きたい。と選ばれなくなった結果、人手不足で閉店なのです。
人に選ばれなくなった時点で商売としては成り立っていない。

じゃあ、うちもインスタ始めよう!
じゃないんです。
すでに世間は「SNSを見るプロ」になっています。
ここでいきなり素人臭い投稿を3回投稿して
「あれ?客来ないじゃん。」じゃないんです。

発信を続けるためには
自分たちのブランディングを言語化・イメージ化する必要があります。ターゲットも明確にする必要もある。
自分たちじゃ、できないことはパートナーさんと組む必要もある。
それも無理なら、しかるべき公的機関や金融機関の方が、事業承継や好意的なM&Aの相談にだって乗ってくれる。
閉店するときに新聞記者がきてくれるなら、事前にプレスリリースの1枚でも書いて、SOSを記事してもらった方が前向きな展開はいくらでもある。

つまりライバルはとっくにそんなことをやっている。
それを人手不足を理由に、時代のせい、社会のせいと思考停止しているだけじゃないか。
厳しいですが、人手不足は不可抗力じゃない。
対抗策は事前にいくらでも打てる経営課題です。

というわけで、以上の理由により
”人手不足のため”惜しまれつつ閉店。は美談にはなりません。

そして私たちは残したい地元の名店には日頃から通って
応援しなくては、そのうち全部フランチャイズ店の島になっちまいます。
それでいいんだっけ。
#採用コンサルタント
#レンアイ型

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