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孤独な家事、育児・・・小説『対岸の家事』朱野帰子
『私、定時に帰ります。』に続いて、同じ作家の小説『対岸の家事』を読んだ。これも面白かった。
育児中の専業主婦。
バリバリ働くワーキングマザー。
育休中の父親。
みな、ひとりで家事、育児を抱え込んで、
24時間休む間もなく必死。
夜遅くに疲れて帰ってくる夫や妻とも、
ほとんど会話できず、孤独。
幸せになるために、
仕事をしたり、子供を産んだりしたはずなのに、
これでいいのだろうか?と
と途中まで読んで考える。
登場人物達は、
自分自身の問題には気づいていないのに、
相手に対しては同情したり心配したりしている。
まわりに助けてもらったり、
交流するようになって、
話は明るい方向へ進んでいく。
『私、定時に帰ります。』でも思ったが、
私達は、働くことや苦労を美徳として
育ってきたからか、
ついつい、働き過ぎてしまう。
他人に迷惑をかけてはいけないと、
言われてきたからか、
自分だけが頑張れば、と
一人で背負い込んでしまう。
そんなに働かなくても、幸せになれるのに。
仕事も家事も100%しなくても、
50%でも、40%でもいいのに。
いろいろ考えた小説だった。