凛とした女性になりたい
阿久悠さんの「凛とした女の子におなりなさい」という詩が好きだ。高校生の時に、市立図書館で見つけた詩集の中の一つである。
「凛とした女の子におなりなさい」
女の子だからといって ヨワヨワしていたり メソメソしていたり
何かというと他人を頼りにして 愛しいと思われたり
そんな子である必要はないのですよ
助けてやりたいとか庇ってやりたいとか男にとってはいい気分だろうけど
そんなもの美徳でも魅力でもありゃしない
いいかい女の子だって強くってもいいんだよ
粗雑であったり 乱暴であったり 不行儀は困るけど
ちょっとした挨拶の誠意と 心地よい微笑の会釈と
問われた時にハイと答える意志さえ感じさせれば 強くっていい
男は自分が弱い者だから 縋りつく子を抱きしめるが
そんなのは三日だけの愛しさ あと只の重荷になる
傷つけないようにハッキリと言い
侮辱を感じさせない態度をしたら あとは自由に生きなさい
自由で強くて優しい子を凛としていると言います
凛とした女の子になりなさい 凛とした…近頃いないのです
この詩を初めて目にしたとき、とても共感した。私の祖母と母の教育とこの詩が合致していたからだ。よく猫背で座っていると、「背筋を伸ばしなさい。」とか「姿勢を良くしなさい。」などと注意された。
母からも返事をしないと「返事をしなさい」とすごく怒られた記憶がある。祖母と母の教育は「凛とした女の子に育つように」という願いがこめられていたのかもしれない。
「女の子だって強くったっていい」という言葉にいつも勇気づけられる。媚びを売ったり他人に気に入られようとしたりせずに、自分をしっかり持って、強くて優しくて凛とした女性になりたいと思う。