SIGMA dp0 Quattro
このカメラのキャッチコピーは「ディストーション・ゼロ」・・・このキャッチがなかなか良い響きです。
2019年の8月に投入し、既に5年半近く経ちますが。
これはこれで手放せないカメラです。
故前田真三氏が愛用しておられた、Hasselblad 903 SWCと言う広角専用カメラがありました。
真四角の空間に歪まない世界、素晴らしく見えたのを思い出します。
焦点距離38mmの世界は、35mm換算21mm相当対角で92°、水平垂直が73°の世界です。
このカメラには手が届かず諦めましたが、dp0の世界がこれに値します。
Hasselblad XCD f4/21mm と言うハッセルのデジカメ用レンズがありますが、ボディとレンズで150諭吉以上。超広角レンズを使用したカメラで、ディストーション(歪曲収差)の少ない安価なカメラは?と探しておりましたが、なかなかありませんよね。
デジイチ用交換レンズでも15〜20諭吉位払えれば、ディストーションの少ないレンズは購入出来ますが、この場合はレンズだけで1kg以上もあり、実用的ではありません。
ふとある雑誌(カメラ雑誌ではありません)を見ていたら、今まで使い辛そうなボディだけで、内容は確認せずに毛嫌いしていたカメラで、ディストーションを極力減らす事を謳ったカメラがあるとの情報が!
・・・それ以来、一番気になるカメラとなってしまいました。
手振れ補正は無いし、連写は全く効かないし、無骨なデザインのボディ、コンパクトデジタルカメラなのに全くコンパクトでないボディ。
同じボディに、焦点の違う単焦点レンズを組み合わせた4機種がラインナップ。
dp1:19mm f:2.8(35mm換算28mm相当)
dp2:30mm f:2.8(35mm換算45mm相当)
dp3:50mm f:2.8(35mm換算75mm相当)
そして
dp0:14mm f:4(35mm換算21mm相当)
これだけなら、何の事はないただの単焦点レンズの付いた超広角カメラ・・・で終わってしまうのですが、このdp0 Quattroが凄いのは、レンズ交換式カメラではなく、dp1にワイドコンバーターを装着するのでもなく、固定焦点でボディに合わせてレンズを設計しディストーション率を0.5%以下に抑えたカメラにしてしまったことなんです。
そして、FOVEONセンサーはカラーフィルターが無く、色ごとの垂直配列なので全点で輝度信号を持っているそうで、モノクロームにも強いセンサーと言え、有効画素数は約2,900万画素ですが、解像感は約3,900万画素相当と発表されている通り、RAWデータからモノクローム現像をしてみると高品質なモノクローム写真が再現されています。
このカメラは既に販売終了しており、中古市場だとかなり高騰しているカメラです。
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