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偉い人に聞いた良い意思決定について


先日会社のかなり偉い人がアメリカからやってきました。CEOの次の次に偉いぐらいの人で、S&P 500などの上場企業でCEOができるぐらいの人です。その時に聞いた意思決定に関する非常に良いと思った話について書きます。

1. やり直せるかどうか

意思決定をする際に考えないといけないことは、その決定は後でやり直しや変更が可能なのか、あるいは一度決めたら後戻りはできないものなのか、ということです。後でやり直し可能な意思決定なのであれば、特に迷う必要はなく、とりあえずやって見てうまくいかなかったらやり直せば良い、というものです。反対に、一度決めてしまったらもう後戻りはできない、という種類の意思決定なのであれば、それは慎重な議論が必要だ、ということです。

この2つを整理しておかないと、意思決定に恐ろしく時間がかかってしまうことになります。やり直しができる意思決定、例えばあるウェブサイトの見た目を少し変える、というような決定は、時間をかけずにまずやってしまえば良いです。このような種類の意思決定までその都度上司に決めてもらおうとすると、時間がかかって仕方がないですし、上司の仕事も増えてしまいます。やり直しの効かない決定、例えばある部門から会社が撤退する、というような場合、意思決定をするためには様々なデータや分析を行い、当然上司の判断も仰いで判断をする必要があります。

2. 良い意思決定≠間違いのない決定

次に話していたのは、「良い意思決定とは、結果的に正しい決定を下すことではない」ということです。私なりに解釈して言い換えると、「間違った決定は絶対にしない、というのを目指すべきではない」ということです。そうではなくて、結果的に正しい決定をできるだけ多くすることを目指すべきだ、ということでした。

間違った決定を絶対にしない、という意思決定を目指してしまうと、間違えられないので確度が五分五分といった難しい決定があると、延々と議論を尽くして何も決まらない、結果何のアクションも取れずに、最悪手遅れになる、ということもあります。
そうではなくて、なるべく多くの正しい決断をする、中には間違った決定があったとしてもそれは仕方がない、という意味の話をしていました。

3. 会議で話すべき時とは

意思決定をしなければいけない会議では、プレゼンテーション用の資料を作ると思いますが、そこでは2つの要素を必ず含んでいなければいけない、ということでした。

1つは、オプションを用意することです。Xという議題について、何かアクションをしなければいけない時に、オプションA、オプションB、オプションCなど複数案用意しておき、それぞれの利点、欠点をまとめておくこと、というアドバイスでした。偉い人になったことがないのでわからないのですが、オプションがないと意思決定をする人はそれが良いアクションなのか判断するものがないので、困ってしまうそうです。

2つ目は、意見が割れるような議題を含めることです。参加者全員が合意できそうなことであれば、そもそも議論に諮る必要すらない、ということです。全会一致が期待されるような当たり前の話であれば、わざわざ人を集めて議論する必要がないです。そうではなくて、A案とB案があって、どちらも難しい内容で反対者がたくさん出そう、というような時には、偉い人を集めて会議をして、そこで議論して意思決定すべきだ、という話でした。聞いてみれば当たり前のようですが、意外とできていない気がします。

まとめ

良い意思決定とは、というテーマで聞いたありがたい話についてまとめました。

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