ナシナシ言うのをやめました。
う〜ん、謎のタイトル。笑
ナシナシっていうのは、これのこと…↓
オープンしてからずっと店舗のキャッチフレーズは「小麦・卵・乳製品を使わない、からだにやさしい米粉のおやつ」でした。
それは、周りのお店と違う特徴と言えば【小麦・卵・乳不使用】という所だし、それは自分にとって最大の武器だと思っていたからです。
看板に大きく書き、フライヤーにも書いて配り、SNSやイベント出店の自己紹介文も全てこの文言を使っていました。
ですがだんだんしっくりこなくなり、去年の秋からは使うのをやめて「お米や大豆、ナッツなど植物のちからを活かした米粉のおやつ」に変更しました。
違和感を感じるきっかけになったのは、最近よく耳にする【ギルトフリー】(=罪悪感のない)という言葉でした。
これってきっと《お菓子は太る》とか《身体に悪い》というイメージに起因する言葉なのかなぁと思うのですが…
【罪悪感のない】お菓子ですよ、というのをアピールするのは私たちのような素朴なおやつを作る人たちにとってはプラスなのかも知れないけれど、逆にバターやお砂糖たっぷりのお菓子に対して【罪悪感】を感じて欲しくはないなぁ…と、ふと思ったのです。
確かに私も若い頃は甘いお菓子をたくさん食べたりハイカロリーなお菓子を食べた後、ついつい「あ〜やっちゃったなぁ…」という氣持ちになっていました。
だけど作り手側になった今思うのは「せっかくお菓子を食べるなら、糖質とか脂質とかカロリーで見るんじゃなくて、食べた後に『しあわせだなぁ』とか『ほっとするなぁ』とか、happyな想いで楽しんでもらえたらな…」ということ。
その為には【罪悪感ナシ】という看板を掲げて売り込むよりも、ただ使っている食材のことだけをお伝えして、シンプルに《感じて》頂くのが一番良いのかな、と思ったのです。
【ギルトフリー】という言葉は使わずにいこう、と思った時に「そういえば店のキャッチフレーズは【小麦・卵・乳製品不使用】って言っちゃってるよなぁ…」と思いました。
確かに「◯◯を使っていませんよ」とお伝えするのは商品の特徴が分かりやすくて良いと思うのですが、【◯◯不使用】にフォーカスすることで使用している食材の価値がぼやけて見えにくくなってしまうような感じがしてしまって…。
noahのおやつを通して私がお伝えしたいのは【小麦・卵・乳製品を使わないおやつ】ということではなく、環境にやさしい栽培方法で育てられた農作物や昔ながらの製法で手間暇かけて作られた食材の素晴らしさと、お砂糖や油が控えめでも充分満足感のあるおやつが楽しめますよ♡ということ。
だからもうナシナシ言うのはやめてみよう、と思ったのです。
《そこにないもの》よりも《そこにあるもの》に目を向けて頂けるように。
noahのおやつは主に無農薬の米粉や玄米粉、有機豆乳、喜界島きび糖やマスコバド糖(黒糖)、有機アーモンドプードル、国産の圧搾なたね油や米油、自然塩、アルミニウムフリーベーキングパウダーでお作りしています。
食材の品質にこだわるのは【人間の身体は食べたものでできている】ということを実感しているから。
なるべくシンプルに、素材の良さを感じて頂けるおやつ作りをこれからも続けていきます。