装置を入れた後に知っておきたい事
「歯並び 」と「咬み合わせ」の両方が大切です
★治療後に前歯がただ単にきれいに並んでいればOKというものではありません。
前歯だけが並んでいても奥歯の嚙み合わせに問題があれば、合格点とは言えません。
床矯正装置は、歯を細かく精密に動かす事はできません
★ 昭和40年代から使われている矯正装置に「 床矯正装置(拡大床:かくだいしょう)▶」があります。
歯型を元に技工所が作る簡単な矯正装置なので、一般歯科での床矯正 ▶に広く使われています。
私は1992年の9月に 床矯正装置について論文を出しています▶
床矯正装置の注意点として以下のようなことが挙げられます。
拡大し過ぎると、将来問題が出る(特に下前歯と下の小臼歯)
拡大できる量には限度があり、上あごと比べて下あごはあまり広がらない
限度を超えてアゴを広げると良くない
歯を3次元的に正確に動かす事ができない
適応でないケースに床矯正装置を用いると、歯が外側に向き、出っ歯になったり口もとがふくらんだりしてしまう
奥歯を後ろに動かすことが苦手
経験上、無理なくラクに「あご」を大きく広げられる年令は10歳くらいまでだと感じています。
こむら小児歯科・矯正歯科でも小児矯正において、床矯正装置はよく使います。ただ床矯正装置は歯を細かく正確に動かす事が苦手なので、あくまでも矯正治療期間中でのワンポイントとして使用しています。
前期治療ですべての問題が解決できなかった場合や新たに問題が発生した場合、ご相談の上で後期治療を行っています。姿勢が悪くて顎がズレている場合は、歯科以外の治療が必要になることもあります。