本棚交流
ちょっと前に始めた事に本棚交流というのがある。
これはお互いの本棚の写真を送り合うというものだ。
最近ブックオフで本を買って読んで、久しぶりに読書熱が上がった時に思いついた。
本棚は面白い。
タイトルが並んでいてカラフルなフォントや色を使った豪華なプレイリストみたいだし、一冊一冊の本にはストーリーも情報もギッシリ詰まってる。どんな物語を通ってきたのか、何を勉強したのか、並んだ本がモザイクアートみたいに持ち主の輪郭を写す。
そんな他人の本棚を見たい。
そう思い、数人の友達(と言っても2人だけど笑)と連絡をとって見せてもらう事になった。
しかし自分の本棚を他人に見せるのは、脳の一部を見せるような、検索履歴を知られるような、歴史の一部を覗かれるような結構恥ずかしい気持ちがするものだ。
かなりパーソナルな部分に踏み込むことになるので、ちゃんと本棚を編集して良いこと(並べ替えたり抜いたり)、そして僕の本棚の写真も送る事も決めた。
送ってもらった本棚に気になる本があれば会った時に本の貸し借りも出来る。
本棚交流のもうひとつの目的はこれだ。
出不精できっかけが無いと人と会う事がない僕にとって、本の貸し借りというのは大きいきっかけになる。
また大海のごとくコンテンツが広がる現代で、作品との巡り合わせは人を介す方が絶対に良い。
ネットで知った情報だと媒介者が居ないようなもので有り難みが無い。
僕にとって、情報の価値は情報の内容そのものでは無く、誰が運んで来てくれたかの方が重要だからだ。
その人と巡り合わなければ知らなかった情報というのは、僕の人生とその人の人生が交差しないと得られなかったものという意味で非常に価値が高い。大袈裟かもしれないけど、実際にそうだと本気で思う。
ちょっと脱線したけど、それからは友達と本棚の写真を交換してから会って、今は絶賛本の貸し借り中だ。
その友達からは映画にもなった『ぼぎわんが、来る』のシリーズをまとめて沢山借りてる。比嘉姉妹という霊能力者の姉妹を軸にしたホラー小説シリーズで、叙述トリックもあり面白くて読みやすくしっかり怖い作品群だ。
集める手間もあっただろうから、有り難いと思いつつ楽しんで読み進めている。
また、僕の方からは『ここはとても速い川』(井戸川射子著)と『残酷な世界を生き延びるたったひとつの方法』(橘玲著)の本を貸した。友達から要望があったわけではないけど、借りるのにこっちが手ぶらなのはきまりが悪いので僕セレクトで持っていった。
読んでくれているかは分からないけど、読んでくれるといいな、と思ってる。
借りた本は全部で7冊。
読み終わるまでは時間も掛かると思うけど、読破してから返しに行く日が今から楽しみだ。
その時には借りた本の感想など沢山お話したいと思っている。