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タロットと西洋占星術のリンク⑧~デーカンに対応するタロットカード(小アルカナ)
前回の「ハウスに対応するタロットカード(大アルカナ編)」に続きまして、今回は小アルカナ編行ってみたいと思います!!
小アルカナは、第6回目の「小アルカナに対応する星座」でも触れました、 ←小アルカナ各スート2~10に対応する12星座はこちらでご確認ください。
今回は、12星座の各サインを3つに分けて、そこに小アルカナを割り振る区分法を紹介します。
360度のホロスコープは、12星座が30度ずつ区切られています。それをさらに10度ずつに区切り、1番目を第1デーカン、又はデカン、デイカン、デークとも言い、反時計回りに第2、第3と続きます。
それは一体何?ということで、我ながら(@_@)、また細かい図を作ってみました。表にすると分かりやすいですね!! 早速見てみましょうー!!
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各デーカンには二重円目に星座、内側の円には天体が割り振られています。星座の割り振り方は、同じエレメントのグループ星座です。第1デーカンにその星座自身、第2デーカンには反時計回りで120度先の同エレメント星座、第3デーカンは第2から更に120度先の星座が入ります。
図を見て頂くと、牡牛座であればワンド2に牡羊座、ワンド3に獅子座、ワンド4に射手座が割り振られています。ひとつの星座の中にもデーカンにより違った特徴があり、割り振られた星座の要素が含まれています。
内側円の天体はフェイスと呼ばれていて、そのデーカンの支配星になります。
牡羊座の第1デーカンは牡羊座、よって支配星も牡羊座本来の支配星である火星が割り振られているのはすぐに納得できます。次の牡羊座の第2デーカン獅子座も、支配星である太陽になっていて納得、とくれば第3デーカンの射手座は木星?と思いきや、金星になっています。これはどうしてなのか?
並び順には一定の法則があります。
各星座の第1デーカンだけを反時計回りで追っていくと、牡羊座の第1デーカンには火星、次の牡牛座の第1デーカンには水星、次の双子座の第1デーカンは木星→蟹座金星→獅子座土星→乙女座太陽→天秤座月→蠍座火星…そして魚座の土星まで行くと、次は牡羊座の第2デーカンの太陽→牡牛座の第2デーカン月… というように螺旋状に曜日の順番になっているのがわかります。現在の占星術で主に使われる天体は10個ですが、ここでは7種類の天体が使われ、暦との関係がうかがえます。
これらの組み合わせをよく見ると、すごく納得できる組み合わせと矛盾に思う組み合わせが出てくると思います。
例えば牡牛座の第1デーカンに割り振られてる小アルカナはペンタクル5です。牡牛座(財力)の中の牡牛座なのに貧乏カードって、どうして!? 牡牛座は固定宮ですが、同じ固定宮が重なると過多となってバランスを欠き、行きすぎた傾向がでてきます。この場合は頑固過ぎ…周りをみようとしていないなど。
他の固定宮はどうでしょうか? 獅子座の第1デーカンはワンド5、こちらは自己主張し過ぎ…、蠍座の第1デーカンはカップ5、うなだれ過ぎ…、水瓶座の第1デーカンはソード5、冷淡過ぎ…、各スート5番目のカードが当てられていますが、どれもエレメントの過多による混乱が生じているのがわかります。
さらにフェイス(天体)を見ると牡牛座第1デーカンは水星(情報・知性)です。牡牛座の地の安定とは反対の水星という風、動くもの、不安定なものとの組み合わせにより、どちらのエネルギーも活かされていない状態。故に、貧乏カードのペンタクル5が割り振られているのは、よく出来ているなと思う次第です。
また、双子座の第1デーカンには木星(発展の星)が割り振られているのに、その八方塞がりはなに!?というソード8にも矛盾がでてきそうですね。これは木星が双子座にいると力を発揮できないデトリメントという品位にあることによって、情報通である双子座が揺るがされている状態。何を信じていいのか分からず、身動きが取れなくなっています。星座と天体の組み合わせは、天体の品位によって、その力を発揮するものと、出来ないものがあります。この矛盾は天体の品位をみると納得できたりします。
天体の品位については次回、取り上げてみたいと思います!!
これらの組み合わせにより、小アルカナの解釈がより深まりますね!! また、リーディングの際、時期をみるのにより細分化してみることができます。おおよその時期を図に張り込んでいますが、見にくい場合はこちらの下の表も参考にして下さい。
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文・イラスト:加藤マカロン
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【著者プロフィール】
加藤マカロン
イラストレーター&占い師。公式サイトは、マカロンタロットweb 。カードの基本的な意味などを知りたい方は、『マカロンタロットで学ぶタロット占い』(駒草出版)をご参照ください。SNSは、Twitterアカウント (@katomacalon)、facebook などでも情報発信中。
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