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本を読む④

久しぶりに本を読むシリーズです。

自粛があけたら、なかなか本を読むことに時間を割けれず。
まぁ、言い訳なのですが。


今回は、これからの私にとっては絶対に必須となるコミュニケーションの方法についての本を読みました。

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この本を読んでの感想は、

・お互いに歩み寄ること
・自分の気持ちを相手に伝える手段

この2つの重要性です。
ここを間違えてしまうことで夫婦間やカップルの関係が崩れてしまうことにつながってしまうのだな、と。

2人の関係性が変わってしまうことで、それまでは相手の魅力だと思っていたことが途端に短所に見えてしまいます。

例えば

頼れる、引っ張ってくれる ⇒ 強引、支配的、一方的
自立的、しっかりしている ⇒ 自己中心的、自己愛的
優しい ⇒ 優柔不断
かわいい ⇒ 依存的、幼い
論理的、合理的 ⇒ 理屈っぽい、気持ちを理解してくれない 

どうでしょうか。
相手は変わっていないのに、自分の気持ちが変わることで相手が変わってしまったかのように見えてしまうことがあるのです。

それはまるでコインのよう。その時の気持ちで私たちは相手の表と裏のどちらを見ているのかという問題になるのです。
それは相手も同じようなことが言えます。
自分のことをどう見ているのか、この考えにたどり着いたとき、少し落ち着いて物事を見れるようになると思います。

危機=危険+機会

危機とは上記2つの言葉から来ています。
この危機によって自分と相手の関係性に影響があり、良くも悪くもなっていくのです。
危機を乗り越えることができなければ関係は悪くなり、乗り越えることができれば関係は良くなっていきます。
この危機に面した時に、一番最初に述べた2つの重要性が大きく関わることになります。

簡単に言うと、この危機を乗り越えるためには”変化”が必要になります。
今までの方法で乗り越えることができたとしても、状況の変化等による影響を受けることで、それが通用しなくなるときがあります。
そういった時に変化が必要となってくるのです。

子どもが生まれたり、成人して独立し、夫婦のみの生活に再び戻る。
こうした状況の変化が起こるたびに、夫婦としてのアイデンティティを再確認する必要があるのです。
カップルにも言えますね。年齢を重ねると結婚を意識するようになりますし。

ギブ・アンド・テイク ~公平性~

「私はパートナーのためにこんなにたくさんのことをしている。それにもかかわらず、パートナーは私を大切にしてくれない。私が与えているだけに見合うものを返してくれない。」

2人の関係性が崩れてしまうとこの「ギブ・アンド・テイク」の公平性に欠けてしまうようです。
夫がゴミ出しをしてくれていたとしても、それが当たり前に思えてくるし、”その程度しか”手伝ってくれていないという解釈につながります。
実際に公平性が保たれていても、夫婦の2人の関係性が悪ければどちらかが不満を抱くことになってしまいます。

こういったことにならないように本書ではいくつかの対応がかかれていますが、ここでは絞って紹介します。

自分とパートナーのありのままを受け入れること

誰にでもいいところとそうでないところがあります。
相手を否定するのではなく、そういうものだと受け入れることが必要です。
100%完璧なことを相手に求めても、それに100%応えてくれる人、あるいは自分が応えることなど不可能なのです。
本の中でかかれていた印象的なこととして、

相手よりも素敵で魅力的な異性は、世の中にたくさんいるでしょう。
しかし、相手にとってもあなたより素敵で魅力的な人は、世の中にたくさんいるかもしれません。そして、その素敵で魅力的な人にも、相手とは違う欠点や短所があります。100%完璧な人ではないのです。

この文面が印象に残りました。

2人の関係性に責任を持つこと

2人の関係が悪くなるとき、問題は2人の内一人が100%悪いということはありません。
しかし、私たちはつい全ての責任が相手にあるかのような責め方をしてしまうことがあります。相手を責める前に、自分が相手に与えている影響があるかもしれません。もしかしたら自分が気が付かないうちに相手を傷つけるようなことを言っているかもしれません。
こういったことに目を向けることが必要なのです。

また、どうして相手は問題につながるような言動をしてしまうのか。
その背景には小さいときの家庭環境なども影響があることを考えなくてはなりません。
その背景を知ることで、どうして相手はそういった言動をするのか理解することができます。そうすると問題解決への糸口がみつかったります。

人間関係と問題解決

男性と女性では問題に対する考え方への取り組みに違いがあります。

多くの女性は、たとえささいなことであっても、会話によってお互いに共有しわかり合うことを求める「人間関係維持志向」が強いと言われています。

逆に多くの男性は、葛藤や問題を解決するために「どうしたらよいのか」を考える「問題解決志向」が強いと言われています。

こういった違いが男女であること、それにはどちらが正しいということはないので、お互いにその特徴を把握し、理解し合うことが大切なのです。
この2つの志向のバランスをうまくとることで、お互いに歩み寄ることが重要になります。
関係性を壊さないようにするためには、相手を自分のようにするのではなく、歩み寄ること、相手の気持ちを理解することで【夫A⇒夫A’】、【妻A⇒妻A'】になることが必要となります。

カップルダンス

夫婦やカップルが様々な葛藤や問題に直面すると、内容は異なっていてもいつも同じようなパターンが繰り返されてしまう。お互いに問題を解決しようとしてもどんどん問題がこじれてしまう、悪循環が繰り返されることをカップルダンスといいます。

このカップルダンスには、いくつか種類があります。
距離をとろうとしたり、相手から逃げる、相手を追い回す、など。
その中でも衝突してしまうダンスについての心理について説明します。

夫婦げんかは、お互いに自分を正当化しようとして相手を責めるパターンです。自分が正しくて相手が間違っている。自分は変わる必要がない、相手が変わるべきだ、という心理面から相手を攻撃してしまいます。
相手を攻撃してしまう心理としては、根底には「相手に認めてほしい」、「共感してほしい」、「甘えたい」という欲求があります。
これらが満たされないと自分を守るために相手を攻撃してしまうということになります。
厄介なのは、自分のことには敏感ですが、相手を自分も傷つけているということに鈍感だということです。
こういったダンスを回避するためには、お互い冷静になって話し合ったり、自分の気持ちを伝える際に攻撃的にならず、一方的にもならないことが必要です。
でも、そういったことはわかっていてもなかなかできない場合があります。
そんなときに「アサーション」というテクニックが必要となるのです。

アサーションについて

アサーションとは、1950年代にアメリカで生まれた人間関係やコミュニケーションに関する考え方とスキル

アサーションとは、簡単に言うと、

「自分も相手も大切にする自己表現」

です。誤解してはいけないのは、このスキルは相手を自分の思った通りに動かそうとするスキルではないということ。

では、その自己表現の仕方ですが、基本となるのが「I message(アイメッセージ)」といいます。
主語に《私》ということを表現することで、自分がどう思っているのかを明確にして相手に伝えます。
「私はこう思っているんだけど、あなたはどう思う?」
などと、自分の意見もちゃんと伝えつつ、相手の意見に対しても聞く耳を持つことで、相手を理解しようとすることも相手に伝えることができます。

このアサーションという考え方は、人は誰でも~しても良いという「権利」が与えられていることを理解する必要があります。
決してま~しなければならない、という考え方ではなく、「自己表現してもよい」という意味なのです。

もともと他人同士が過程を築いていくわけなので、お互いの価値観が合わない、ずれが生じることは当たり前ですよね。
だからこそお互いに歩み寄り、相手の意見を真面目に聴きつつ、自分の思いを受け止めてほしいと相手に望んでもいいのです。
色々なことを気にして、バランスをとりながら日々過ごすこともあるでしょう。しかし、そうしたことが積み重なって大きなストレスや葛藤を抱くようになってはいけません。
大切なのは「もう一言」をきちんと表現しないで、「ああ、この人はこういう人なんだ」とか、「ああ、この人は私の身になって考えてくれないんだ」と決めつけてしまわないということです。

そういう意味では、私たちは相手に対して不完全でいいのです。
自分の言動で相手を傷つけてしまうこともあると思います。
そうした不完全な自分を受け入れることで、相手のことを尊重できるのではないでしょうか。

本書では、上記で述べたこと以外にも、より具体的なアサーションの方法について述べています。

・アサーティブな伝え方
・相手の話をアサーティブに聴く

こういったテクニックは言われてみると理解はすぐにできます。
しかし、それを実践するのが難しいですよね。
私はこの本を読んで、知識をつけることで、相手と意見が衝突しそうになったときや、仕事関係で意見が食い違いになるときに、今までよりも少し落ち着くことができました。
共に過ごす時間が長くなることで「~が当たり前」と無意識になっていくもです。
昨今の離婚率の高さ、熟年離婚率の高さなどから、私たちは今、自分の気持ちを主張することばかりが増え、相手を理解しようとする思いやりが欠けてきているのではないでしょうか。

この本を読んでそう思いました。
夫婦やカップルだけでなく、人間関係全てにおいて参考となる本なので、興味を持った方いましたら、是非読んでみてください。

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