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一つひとつの個性や技術や情熱、そして信頼

昔、むかし、その昔、僕が佛教大学劇団紫にいたぐらい昔。
劇団とは、病院なのであると云う話を先輩から聞いた。

劇団とは、人間訓練の場なのであると。
よって、精神が健康な人は入れてはならないと。

あの日から遠く離れて今は自分も芝居の世界から離れているが、この教えを否定したことは一度もない。

自分が劇団に入って、劇づくりに関われたことは有り難きことだった。
あの頃、芝居に出会っていなければ、今頃どんな人間になっていたことやら。

今自分が、鞄屋という生業を持っているのも、芝居をしていたから、続けたからであるし、
自分は一つの劇団に長く居ることはなかったけれど、たくさんの劇団や劇団員、役者や作家、演出家、照明、音響、制作等々の人達に出会い、交われたことは財産だ。

一つひとつの個性や技術や情熱、そして信頼がなければ、何も生まれて来なかったんだろうな。

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