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インフルエンサーとは何を売っているのか?についての考察
インフルエンサーという言葉が生まれ、インフルエンサーからインフルエンサー・タレントへという流れに関わってきて早5年がたとうとしてて、その中で得た知見として、インフルエンサーは人気になってお仕事が増えていくのに比例して、濃いファンがどんどん減っていくっていうのがある。
これ、正確にいうとお仕事というのがクライアントさんやメディアからのお仕事っていう意味なんだけど、簡単に言ってしまうと自分以外の他者メディアに出る頻度が多くなっていくと、比例するように自分メディア、つまりSNSの更新が減っていったり、内容が変わっていったりするっていうのが原因だと思う。
と、思ってたんだけど、ここ最近もしかしたらそれだけではないなと思うようになった。
中国やアメリカなんかの海外のインフルエンサー事情を知るようになってから考えるようになったんだけど、そもそもインフルエンサーとは何が魅力でその人にファンがついていったかということを改めて考えてみた。
インフルエンサーとはその人の体験が商品になっているということ。つまり、インフルエンサーは自分の人生体験を売り物にしている。
日本の場合だと、インフルエンサーとは芸能人の登竜門のような形になっていることが多いので、上手な人はどんどんメディア露出が多くなっていくにしたがって、初期からのファンを失わないようにSNSを使って絶えずコミュニケーションしたり、自分の夢を叶えていく姿をファンと共有していき、さらに応援してもらうような設計をしている。
よくよく考えたら、それも「一般人だった人間が芸能界で活躍する体験」を売っている。
冒頭の話に戻ると、インフルエンサーが人気になって仕事が忙しくなっていけばいくほど人気が落ちていくっていうのは、SNSで自分の体験を売っていることに自覚的でないインフルエンサーだと、ただ単に仕事で忙しい人になってしまい、その体験に魅力がなくなってしまうからだと思う。誰だって毎日仕事ばっかりしてる人の体験なんて聞きたくない。
うちの事務所でよく所属のタレントと話すのは、どんなに仕事のオファーがきても、オフはちゃんと取れるようにきっちりスケジュールを管理するってこと。これは何もホワイト企業アピールではなく、ちゃんと休みがあって充実した生活を送っていることをSNSで投稿する必要があるからだ。
このゆうこすさんの内容は深くはわからないけど、考え方的には近いのかなと思う(もしかしたらSNSにおけるファンとの交流的な意味かもしれないけど)。
インフルエンサーは自分の体験をSNSで商品として売っていると自覚するだけで、SNSでの魅せ方、生活そのもの、生活リズム、が変わってよりよいインフルエンサーになれると思う。