「勉強しなさい」は逆効果
「勉強しなさい!!」
このやる気を奪う魔法のフレーズ、何万回聞いたかわかりませんね。聞いたこともあれば、言ったこともありますよね?
ダラダラしている我が子を見てつい、あなたもお子さんに言ってしまってませんか?
自分の学生時代を思い出してみるとよく理解できると思いますが、この言葉ほど裏目に出るものはないですよね。
そんなこと言われなくてもわかってるし、それこそちょうど今やろうと思ったタイミングで言われると瞬時にやる気を奪われます。
コーチング的にも、このアプローチは正しくないと思いますので、コーチング目線で「勉強しなさい」を今日は斬っていきます。
強いられるとやりたくなくなる
そもそも学校の勉強が好きで好きでたまらないという子どもはどれくらいいるんでしょうね。
それこそ僕は勉強ほど嫌いなものはありませんでした。
今でこそたくさん本を読みますが、子どもの頃は本を読むのが大嫌いで、小説の「ぼくらの七日間戦争」でさえ、読み終えるのに半年以上かかる始末。
(字を読み始めると2ページぐらいで睡魔に襲われるというポンコツぶりw)
それは置いといて、「勉強」という文字をみてもわかるように、勉めて強いられると書きますよね。まさに「have to」なわけです。
嫌で嫌でしかたないものを強制的にさせること自体が間違っているんですよ。
「あなたのためだから」と、やりたくもない習い事(習字、そろばんなど)に行かされるのが嫌すぎて、泣き喚いている子もいましたよね?
学びたくなる環境づくり
勉強は「好きだからやる」か「必要に駆られてやる」かの2通りだと思うんですよね。
僕が本を好きになったのも、知的好奇心が満たされる感覚を得たことや、本を読む(情報を得る)ことで、人の役に立ったり、守れるものがあることがわかったから。
つまり「have to~」が「want to~」に変わったからなんですね。
高校ぐらいの時は心理学の本を読みあさり、20代には自己啓発系に傾倒し、30代は小説を読みあさり、今はコーチングやマーケティングのことを学ぶのが楽しくて仕方ありません。
つまり、子どもが学びたくように仕向ける。…なんか言い方がイヤですね。
「やりたくなくなるような理由付けをしてあげる。」
(うん、こっちの方がしっくりくる。)
できれば将来の不安や恐怖で煽るのではなく、もっとワクワクできる未来を描けるような言葉を選んであげてください。
相手を信じていないだけ
親が「勉強しなさい」と言ってしまうのは、もしかしたら子どものことを信じきれてないからかもしれません。
この子は将来ちゃんと生きていけるのか
家庭を持ったとき、しっかり稼げるのか
いい会社に入って安定した収入を得るために今からやらないと
勝ち組にさせないと将来苦しむ
もしだめだったらどうするの
このような親の期待や不安や責任感が「勉強しなさい」という言葉になるんでしょう。
でも、自分が子どもの頃より遥かに働き方の選択肢はありますし、そういった働き方が認められる世の中になってきたと僕は感じているんですが、どうでしょうか。
僕だったら「この子なら何をやっても生きていけるだろう。」としか思わないので、あまり口出しはしないでしょうね。
そうできると心から信じているので、いっさい不安がありませんし。
(笑って元気に生きてくれたらいいとは思いますけどね。)
否定型のリアリティ
脳のしくみ上、否定をしようが頭に浮かんだものにはリアリティを感じてしまいます。
たとえば「あのシワシワの梅干しを噛んだ時の情景をリアルに思い浮かべないでください」と言われても口の中には唾が出てしまいますよね?
「足の小指をタンスにぶつけてしまった時のことを思い浮かべないでください」と言われても、「うわ、痛った~」と身体は覚えてるので痛みを思い出してしまいます。
それと同じで不安な未来を伝えると、相手はその不安な未来を思い浮かべることになります。
脳にはその区別がつかないのでネガティブに引っ張られるわけですね。
たしかに最悪の状況を想定することは大切ですが、ネガティブな情報を浴びせ続けると、言われてる方も悪いことしか見えなくなってしまいます。
そして言っている本人もネガティブな情報しか入ってこなくなるので不安が大きくなります。
これで典型的な悪気のないドリームキラーが完成しますよね。
否定的な言葉はなるべく使わず、楽しい未来が待っていると伝えられると、お互いの反応は変わるかもしれません。
大好きを伝えるだけでいい
「信じてるよ」
「大切な存在だよ」
「大好きだよ」
親からこの言葉を聞けたら、こんなに幸せなことはないと思いませんか?
何があっても味方でいてくれる安心感
何をしても信じてくれる安心感
ただそれだけでいいような気さえします。
そんな「心のよりどころ」があることで、恐れず精一杯取り組めるでしょうし、その気持ちに応えたいとも感じるはずです。
さあ、あなたも子どもに「愛」を伝えてみませんか?