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大阪市の神社と狛犬 ⑱生野区 ②彌栄神社・岡御旅所~仁徳天皇を守護する浪速狛犬~
大阪市生野区の地図と神社
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大阪市には、現在24の行政区があります。生野区は大阪市の東南部に位置し、北は東成区、西は天王寺区、南は阿倍野区・東住吉区・平野区、東は東大阪市と接しています。区名の「生野」は、「生野長者」の伝説にちなんで付けられています。
今回は、前回参拝した彌栄(弥栄)神社の御旅所に参拝します。彌栄神社から南東に500mほど離れた岡御旅所です。
彌栄神社には、もう1ヶ所、天王寺区に味原御旅所があります。
彌栄神社・岡御旅所
■所在地 〒544-0033 大阪市生野区勝山北4-5-20
■主祭神 仁徳天皇
■由緒 当地には、旧岡村の産土神の御館神社があったが、大正2年(1913)に彌栄神社に合祀され、ここは御旅所となった。
江戸時代の『摂津名所図会』巻之三に、「御館祠」とあり、「今、岡村の生土神とす。土人いばら神とよぶ。仁徳帝的殿の旧蹟なりとぞ」と記されている。かつてはこの地に、仁徳天皇の御弓場(的殿)があったようだ。このことから、旧御館神社の祭神は仁徳天皇だが、茨稲荷神社という別名もある。
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狛犬
■奉献年 文政十一戊子年十一月立之(1828)
■作者 不明
■材質 花崗岩
■設置 社殿前
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中型の花崗岩製の浪速狛犬である。ぺたんこの鼻の上部左右に丸く飛び出した大きな目がある。阿形はぼってりとした耳、吽形はとがった立ち耳で、頭上に角を持つ。顎ひげは左右に振り分けられる。後方から見ると、流れるようなたてがみが美しい。脚の付け根が瘤状に盛り上がる。尾は阿吽ともよく似ていて、中央が大きな渦巻き模様になっている。
台座に紀年銘があり、「文政十一戊子年 十一月立之」と読める。
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江戸時代の浪速狛犬が、御旅所の祠の前にさりげなく坐していることに、驚くとともにうれしくなる。おそらく御館神社時代のものが、そのまま残っているのだろう。ということは、この狛犬は祭神の仁徳天皇をお守りしていたということになる。当時はもっと大きな神域を持っていたと思われるが、現在は住宅街の一角にひっそりと祀られている。
現在は、境内の一部が「茨福祉会館老人憩いの家」になっている。
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