大阪市の神社と狛犬 ➊東淀川区①松山神社~梅の木に囲まれた天神さんの狛犬~
大阪市東淀川区の地図と神社
大阪市には、現在24の行政区があります。その中で東淀川区は最北端に位置し、淀川の北側にあたります。
東淀川区には、神社本庁に加盟する7社があります。(地図参照)
松山神社
■鎮座地 〒533-0004 大阪市東淀川区小松4-15-38
■主祭神 菅原道真公(天満大自在天神)
■由緒 菅原道真が大宰府配流になったときにこの地に立ち寄ったことから、里人がこの地に小祠を建ててお祀りするようになる。江戸時代には「小松の天満宮」と呼ばれた。明治4年に現在の社名に改称された。
狛犬
■奉献年 寛政七乙卯歳二月十五日(1795)
■石工 不明
■材質 砂岩
■設置 拝殿前
江戸時代中期、寛政年間の貴重な石造狛犬です。寛政の時代には、12年間に約40対の狛犬が大坂の神社に寄進されています。宝暦から天明のまでの約40年間は、1年に1対程度の少なさですから、この頃から狛犬の奉納が増え始めたことがわかります。
松山神社の狛犬は、像高約80cm。阿形が垂れ耳で、吽形が立ち耳です。阿形は口角を上げて笑うような顔立ちですが、角のある吽形は2本の牙を見せ、獅子頭のような厳しい表情です。尾のデザインはよく似ていますが、蕨のような3本の巻毛の上方に、炎のような毛束が、阿形は4本、吽形は3本伸びています。
境内には「東淀川戎神社」という境内社があります。こちらにも、昭和63年(1988)建立の、新しい狛犬がありました。
参拝した日はちょうど十日戎の当日で、人が多く、狛犬をゆっくり撮影するには不向きでした。狛犬の前には梅の木があるので、葉が茂ると隠れてしまいます。阿吽とも紅白の新しい前掛けをつけてもらってますが、狛犬好きにとっては、これはないほうがありがたいのですが・・・。
神牛
松山神社は、菅原道真公をお祀りする「天満宮」でした。鳥居にも「天満宮」の神額が掲げられています。道真公由来の神牛も、もちろん境内にありました。
基壇には「安政五年戊午正月吉日」(1858)の銘が彫られています。