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アジア紀行~タイ・スコータイ遺跡④~

ワット・トラパングーン

スコータイ歴史公園の東門から入ってすぐのところに、「金の池の僧院」という意味のワット・トラパントーン(Wat Traphang Thong)という寺院があった。
この寺院とワット・マハタートをはさんで、西門に通じる道のそばに、ワット・トラパングーン(Wat Traphang Ngoen)がある。こちらは「銀の池の僧院」という意味だ。
池に浮かぶ小島に、かつての本堂の遺構(写真:Wikipediaより)がある。

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池のほとりには、スコータイ様式の仏塔とやさしく微笑む白い漆喰の仏座像が安置されている。

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おおらかな眉の線。瞑想するようなまなざしで衆生を見守る目の曲線。整った鼻筋。優雅な唇の形。ふっくらとした頬と顎。どんなことでも聞き届けてくれる豊かな耳。いいなあ。

近くには、遊行仏のレリーフもあった。

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ワット・チャナソンクラームとワット・サシー

ワット・マハタートの北側にも、いくつかの小寺院がある。
まずワット・チャナソンクラーム(Wat Chana Songkhram)。釣鐘型の仏塔が残っている。

05IMG_2918 ワット・チャナソンクラーム

その向こうにトラパン・トラクアンという名前の大きな池がある。この池に架けられた橋を渡ってみよう。

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橋を渡った正面に、スリランカ様式の釣鐘型の仏塔がある。この寺院がワット・サシー(Wat Sa Si)だ。
美しい遊行仏が出迎えてくれる。とても女性的だ。

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こちらにも仏様の坐像があった。

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白い漆喰の仏様。無理なく背筋を伸ばし、伏し目の穏やかなまなざしでこちらを見ていらっしゃる。
こちらも思わず手を合わせて前にたたずんでしまう。

ここまでが、スコータイ歴史公園の中央部になる。さらにその周辺の寺院を目指そう。


ワット・ソラサック

スコータイ歴史公園の北門の少し手前に、小さな寺院がある。名前は、ワット・ソラサック(Wat Sorasak)。
この寺院の大きな特徴は、仏塔の土台部分の四方に、全部で24頭のゾウがずらりと並んでいることだ。

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ゾウはタイの人々にとって特別な存在である。
かつて他国と戦争するときには、王は必ずゾウに乗って戦った。ゾウ隊という軍団も編成された。ゾウは勇気と誇りの象徴だった。
さらにゾウは仏教とも深い関係がある。ブッダの母は、白象が胎内に入る夢を見てブッダを産んだという話は有名だ。
ゾウはタイ人の生活とも深く関わっていた。林業が盛んだったころは、ゾウは木材の運搬など、大きな役割を果たした。
現在は観光資源として、とても人気がある。

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これはだれかな?

北門までやって来たので、いったん城壁の外に出て、ここからは北部エリアの寺院を散策しようと思う。
今回はこのへんで。次回もご覧ください。



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