komajinの「ぼくの日常」
日常を振り返る
発病からはや５ヶ月。「ぼくの日常」はすっかり変わってしまった。
さまざまな検査後、３ヶ月ほどは入退院を繰り返す。この頃は、病院が「我が家」みたいなものだったな。
９月の後半、６回目の化学療法から外来治療に変更した。血液検査・問診・点滴の一部を一日で行い、残り46時間点滴を薬剤の入ったトレフューザーポンプを装着して帰宅する。それまでは１回の化学療法に最低５日間は入院していたので、かなり楽になった。
自宅中心の生活が戻ってきたが、まだまだ行動範囲が限られている。入院生活が長かったせいで、足の筋力が衰えた。さらに薬の副作用で末梢神経に痺れや無感覚が生じる。冷たいものに極度に反応し、膝から下に力が入らなくなった。
それでも家にじっとしていては何も改善しない。買い物と夜の散歩をとりあえずの外出目標とした。買い物は車で出かけるが、散歩はもちろん徒歩。暑い時間を避けて、夜に１時間近く歩くことを目途にする。コースはいろいろだ。
現在７回目の化学療法の最中だが、今回は末梢神経に影響する「オキサリプラチン」という薬剤を中止してもらった。効果が表れるまで時間がかかるそうだが、これで楽になればうれしいね。
社会復帰
毎朝７時頃、小４の孫（SAYA）が我が家にやって来る。メダカの餌やりが彼女の役割だ。そのあと２人で新聞の記事を少し読む。本人は気が進まないようだけど、面白い発見もある。
今日は３連休の中日で、伊射奈岐神社の祭礼の日だ。友達と見に行って、宿題の作文に書くと言っている。
ところで「明日はなんで休日なの？」と聞いてきた。同じ質問を、２日前も中２の「RYU」がしていた。1964年に東京オリンピックが開かれた10月10日が「体育の日」という祝日になり、その後移動祝日にかわって、名称も「スポーツの日」と変更されたことを説明する。２人とも「ふ～ん」という感じ。
そのスポーツの日が、現在の「ぼくの日常」から一歩踏み出す「社会復帰」の日になりそうだ。ぼくの住む地区の公民館の館長さんがたまたま同じマンションの住民で、頼まれて６月に「狛犬講座」を行った。発病して苦しい時期だったので、続編も依頼されていたが無期延期になってしまった。その続編を明日開催する予定だ。
続きを待っておられたという方も多く、４ヶ月も延期したお詫びに、参加者には拙著『大阪狛犬物語』を進呈することにした。在庫もあることだし、地元吹田の神社や狛犬の記事も多いので、興味のある人に読んでもらえればありがたい。「公民館だより」に載せたところ、申し込み初日に定員いっぱいになったそうだ。
「狛犬講座③」以降も計画しているが、今回がその弾みになってほしいと我ながら思っている。
６月から４ヶ月以上経つが、この間電車に乗ることが一度もなかった。行動範囲が一気に狭まってしまったが、最近は電車でちょっと遠くまで出かけることも考えている。
実は今日、母方の叔父・叔母の13回忌の法要が神戸である。当初はもちろん参列する予定だったが、現在の状況ではいささかキツイので、丁重にお断りすることになってしまった。妹の家族が参列するので、よろしく代行をお願いした。法要もさることながら、久しぶりに親戚一同が集まる機会だったので、行けないのが残念だ。早く回復しなくっちゃね。
午後、少し外出。夏の名残がまだ滞っている暑さだ。それでも庭のヒメリンゴの枝には、赤く色づき始めた果実が見える。確実に秋はやって来ている。
元気な秋よ、やって来い！
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