アジア紀行~ミャンマー・インレー湖①~
16日間の旅の中ほど
今回のアジア紀行は、前後に台北泊をはさんで16日間、約半月の旅になる。
「台北~ヤンゴン~バガン~インレー湖~ヤンゴン~台北」という行程だ。これから向かうインレー湖は、3泊4日の予定。今回の旅の、ちょうど中間地点にあたる。
旅の前半については、マガジン「アジア紀行~ミャンマー・バガン~」にまとめましたので、ご興味のある方、ご覧くださいね。
Googleマップで、ヤンゴン・バガン・インレー湖をつないでみた。もしも徒歩で移動したら、1,486km・303時間! もちろん歩けない!
実際は、ヤンゴン~バガンとインレー湖~ヤンゴンは飛行機での移動である。
バガン~インレー湖は、現地でチケット(15,000チャット)を購入してバスで移動した。出発から到着まで、途中休憩をはさんで、実際は約8時間ほどの旅である。
さらばバガン、いざインレー湖へ!
5:40起床。今日は移動日なので、早めの朝食。レストランにはまだほかの宿泊客はいない。少し疲れがたまってきたせいか、あまり食欲がない。しかし食べなくっちゃ。
目玉焼きとモヒンガー。モヒンガーはミャンマー人の国民食といわれる食べ物だ。ナマズなどの魚をベースにしたスープに、米粉から作ったそうめんのような細麺が入っている。旅先で安心して食べられるものの一つが湯麺だ。麺の素材や出汁の取り方が違っていても、その土地の人が美味しいと思えるものは、旅人の口にもたいてい馴染めるものだ。
7時過ぎ、チェックアウトをすませる。ローカルな雰囲気のホテルだったけれど、落ち着いていてよかった。
7:20発の予定だが、車が来ない。20分たってやっと15人乗りのバンが到着。大きな荷物はルーフに積み込む。
いくつかのホテルを回ってきたようで、すでに席がうまっている。なんとか一人掛けの窮屈なシートを確保する。これで大型バスの乗り場まで移動するのか・・・と思っていたら、最後までこの車だった! チケットには大きなバスの絵が描いてあったのに。
腰を曲げたままの姿勢がつらい上に、車内の冷房が効きすぎて寒い。外は雨が降り出した。この車で8時間の缶詰は難行になりそうだ。
バガンを出て約4時間、途中一度も休憩なしで、昼前に田舎町の食堂の前でやっと車が止まる。ここで食事とトイレ休憩だが、降りて腰を伸ばしてトイレに行くだけでやっとだ。ここで何かを食べようという気力がわかない。
ニャウンシュエ(Nyaung Shwe)到着
12時半、再び出発。バンは、雨の中をひたすら走り続ける。
インレー湖畔の町ニャウンシュエ(Nyaung Shwe)に到着したのは午後4時。ほぼ一日がかり、約8時間のツアーだ。休憩は結局昼の一度だけだった。腰が伸びないほど痛い。
メリットと言えば、15,000チャットという安さと、宿泊するホテルの前まで行ってくれるという便利さだろう。
数日後のことだが、ホテルから空港までタクシーに乗ったが、この値段が18,000チャットだったことを思うと、バガン~インレー湖15,000チャットはかなり安いと言える。
ニャウンシュエの町に入る前に、ゲートで入域料12,500チャットを支払う。
「Hotel Amazing Nyaung Shwe」、これがインレー湖畔の町ニャウンシュエで宿泊するホテルだ。「Amazing」は、驚くほどすばらしいという意味か。
チェックインして部屋のカギをもらう。部屋の前にテラスがある。ちょっと古い感じがするけれども、よいホテルだと思う。
部屋には大きなベッド。今すぐにでも横になって寝てしまいたい気分だが、明日の行動を考えて、インレー湖のボート乗り場まで行ってみる。
ホテルを出る瞬間に、突然激しい雨が降り出す。ホテルのロゴが入った傘を借りて出直すが、すぐに止んでしまった。
ニャウンシュエという町は、南北に細長いインレー湖の北東にある。町の西側を流れる運河を通じてインレー湖につながっている。
ボート乗り場でボートツアーの値段を尋ねると、5時間のノーマルコースで15,000チャット、7時間のスペシャルコースで18,000チャットだという。
スペシャルコースというのは、湖からさらに水路をさかのぼってインディン寺院まで行くコースだ。明日はここでマーケットも開かれるという。
とりあえずは情報を得たので、ボート乗り場付近を歩く。魚を釣っている家族がいる。向こうでは水浴びをしている人の姿がある。
近くまで行って、声をかけて写真を撮らせてもらう。
平和な風景が旅の心を和ませる。ありがとう!
水辺を離れて町の方に戻る。ここでは、都会では見られないいろんなものが乗り物になる。トラクターや三輪乗り合いバスをよく見かけた。
学校帰りと思われる小学生の男の子とすれ違う。ちゃんとロンジーを着用している。
カメラを向けると、小さくⅤサインしてポーズをとってくれた。こちらもありがとう。
今朝バガンのホテルで食べただけで、あとは水しか飲んでいないというのに、食欲がない。何かあっさりしたものなら大丈夫と思って、「The French Touch」というベーカリーカフェ&レストランに入った。
ここは外国人の観光客に人気のある店のようだ。メニューを見せてもらって、バゲットとフルーツジュースを注文する。
しばらくして、1本のバゲットをスライスしたものが、トーストして出てきた。木皿に山盛り!
とても食べられないと思ったのに、美味しくてみんな食べてしまった。
夕食にしては内容がもの足りないが、お腹はふくれた。
レストランを出てホテルに戻った頃には、完全に日が暮れて夜になっていた。雨はすっかり止んで、明日の天気は回復しそうだ。
フロントで明日の朝食の希望を聞かれる。
シャン・ミャンマー・アメリカンなど5種類から一つ選べるらしい。見てから選びたいんだけど・・・。
この日は長時間のバスでくたびれたので、ぐっすり眠れそう。明日はインレー湖ボートツアーだ!