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大阪市の神社と狛犬 ❿城東区⑧白山神社~白塗りの浪速狛犬~

大阪市城東区の地図と神社

大阪市には、現在24の行政区があります。城東区は、その名前が示すように大阪城の東に位置し、東西に寝屋川と第2寝屋川が流れ、南北に城北川や平野川が通じるなど、河川が多いのが特徴です。区内には住宅地が多く、人口密度は大阪24行政区の中の1位です。

城東区には神社が9社あります。神社庁に登録された8社と、天王田の八坂神社です。中浜の東本稲荷神社は小社で狛犬もいないので、このnoteではそれ以外の8社について紹介したいと思います。
今回は最後の8社目になる白山神社です。大阪メトロ「緑橋」駅の北西、約700mの地に鎮座します。すぐ西側には平野川が流れています。

白山しらやま神社

■所在地 〒536-0024 大阪市城東区中浜2-3-15
■主祭神 菊理媛神くくりひめのかみ 
■由緒  創建は明らかではないが、明治の初めまでは「白山権現」と称していた。白山権現は、白山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神であったが、明治の神仏分離により権現号が廃され、現在の白山神社となった。古くから当地の氏神として信仰を集めている。

狛犬1

■奉献年 昭和三年二月吉日
■石工  中濱 石德
■材質  花崗岩
■設置  拝殿前

白山神社拝殿
拝殿前の昭和3年奉献の狛犬(阿形)
拝殿前の昭和3年奉献の狛犬(吽形)

拝殿前に安置されているのは、昭和3年奉献の花崗岩製狛犬である。顔の横の巻き毛が大きくひろがり、阿形の口元の三角形の舌に特徴がある。大正末から昭和の初期によく見られるスタイルである。「中濱 石德」とあるので、地元中濱の石屋の制作だとわかる。

狛犬2

■奉献年 寛政八辰年九月吉日(1796)
■石工  不明
■材質  砂岩
■設置  権殿前

権殿と狛犬
寛政8年奉献の浪速狛犬
寛政8年奉献の浪速狛犬(阿形)
寛政8年奉献の浪速狛犬(吽形)

本殿の向かって左奥に権殿ごんでんがある。権殿は、本殿などの社殿を修理する時に一時的に御神体をお遷しするための社で、これは江戸時代の享保6年(1721)に建立されたものである。
この権殿前に、本体から第一台座まで白く塗られた狛犬が置かれている。よく見ると古そうな浪速狛犬で、台座を調べると、なんと「寛政八辰年九月吉日」(1796)の銘があった。どのような経緯と目的で白塗りになっているのかわからないが、これも保護の一環なのだろうか。
阿形の股間には雄のシンボル、吽形の頭上には小さな角がある。

お隣の光徳稲荷神社前のお狐も、白狐であった。

光徳稲荷神社の白狐
光徳稲荷神社の白狐


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